寒暖差、気温差、新生活の疲れなどあり体調不良になる人多いんですよ!!
なんだか私も急に頭痛くなってきたわ!!
みなさん、こんにちは!
漢方薬剤師の玄(@gen_kanpo)です。
春は新しい生活が始まったり気温差が激しいため
- 頭痛
- ふらつき
- めまい
- 胃腸の不具合
- 蕁麻疹(じんましん)
- イライラ(モヤモヤ)
この様な症状が出やすい季節です。
これから新生活が始まる人はしっかりスタートダッシュを決めたいですよね!
それにはもちろん養生が大事!
そこで今回は「春の養生」について解説していきます!
ぜひ、参考にして春のモヤモヤをふっとばしてくださいね!
- 新生活が始まる
- 毎年春に体調が悪い
- 春から生活習慣を変えたい
中医学での春
春は「発陳(はっちん)」と呼ばれています。
「陳」とは古いという意味で「発陳」とは冬に溜めていたものを体の外に出すということを意味します。
陳皮は古いもののほうが良いとされます。
蓄えたエネルギーを行動に移す季節とされます。
植物と同じで全てのものが新しく「芽吹く」季節でもあるため、
- 仕事
- 習い事
- ダイエット
始めるのに最適な季節とされています。
私も始めようかしら!
春は肝が優勢になる
春は五行説では木。
この木に属する五臓は「肝」です。
肝の作用は主に
- 全身の気をコントロールし精神を安定させる
→疏泄(そせつ)作用 - 血を貯蔵する
→蔵血作用
疏泄作用の範囲は広く「気血津液のめぐり」などにも影響が及びます。
春の不調はこの疏泄、蔵血作用の失調が大きく影響しています。
https://gen-kanpo.com/harubate
春の感情は「怒」
肝が敏感になる春は同じ木に属する「怒」の感情が強くなりやすい季節です。
少しの刺激でイライラしやすくなるので注意しましょう。
逆に「イライラするのは春のせい」
こう考えれば人に当たらず済むかもしれませんよ。
自分や人のせいにしない!
そう…「春のせい」です!
怒則気上(どそくきじょう)
『怒りは気を上げる』
春の感情「怒」は過剰になると、同じく春の臓器「肝」の
- 血を貯える「蔵血作用」
- 気血の流れを調整する「疏泄(そせつ)作用」
この働きに悪影響を及ぼします。
するとエネルギー(気)の調整機能が乱れ「気血」を逆流させてしまいます。
具体的な症状としては
- 吐血
- イライラ
- ほてり
- 頭痛
- めまい
- 胸脇部の張り
このような症状が出るとされています。
春の邪気「風邪(ふうじゃ)」の特徴
春は風邪(ふうじゃ)という邪気が強くなります。
名前の通り風の邪気です。
春に強くなる邪気ですが風は季節問わず吹くためどの季節にでも顔を出す邪気です。
特徴①変化が速い
風邪(ふうじゃ)の症状は変化が早く、症状が変わりやすいとされます。
たとえば感冒(かぜ)
- 最初はゾクッとしただけ
- 数時間で発熱、悪寒
- また数時間後には高熱、喉痛い
特徴②病変部位が動く
まるで体内に風が吹き動かすように、つらい症状の場所が変えていく特徴があります。
- 痛み
- 湿疹
- かゆみ
特徴③症状が上半身、体表面に出やすい
風邪は軽い性質のため症状が上半身や体表面に出やすいとされています。
- 汗がでる
- ニキビ
- 頭痛
- めまい
特徴④他の邪気を連れてくる
「風は百病の長」ともいわれ他の邪気と一緒に侵入してくる性質をもちます。
具体的には
- +湿邪=風湿邪
- +寒邪=風寒邪
- +熱邪=風熱邪
この様に風邪(ふうじゃ)は得意の移動性で他の邪気を連れてきてしまう性質があります。
養生法
中医学の基礎となっている古典「黄帝内経・素問」には春の養生について
- 日が暮れたらすぐに寝る
- 朝は暗いうちに起きる
- 新鮮な空気をいっぱい吸う
- 散歩など軽く動く
- ゆったりとした服を着て髪もほどく
意訳するとこんなことが書いてあります。
春は五行説で「木」に属する季節です。
木がノビノビしていないと育っていかないように人も束縛やストレスをなるべく避けるようにしましょう。
「のびのび」がキーフレーズですよ。
この木の性質を曲直(きょくちょく)と言います。
木のようにぐにゃぐにゃ曲がりながらも太陽に向かって真っ直ぐ伸びていく性質を意味しています。
養生①ストレスをためない!
ストレスはどの季節でも体に悪影響です。
春の養生の基本は「のびのび」です。
常にのびのび過ごし気の滞りができないように心がけましょう。
具体的には
- 軽い運動
- 話す、歌う(声を出す)
- 香草類を食べる
- 好きな曲を聞く
- 気持ちが暗くなる映像を見ない
特に春は運動がおすすめ!
春は冬にためたエネルギーを発散させる季節です。
「ストレス発散+体脂肪も発散」
天気が良い時は外で軽い運動などはいかがでしょうか?
(本格的な筋トレもオススメですよ!)
養生②深呼吸をしよう
黄帝内経にも記されているように深呼吸は春の立派な養生です。
特にイライラしている人にはオススメ!
新鮮な酸素を脳に送ることはリラックスにとって重要です。
深呼吸は自律神経を整えると言われています。
交感神経と副交感神経のバランスが乱れている人には自律神経を整えるとても有効な手段です。
中医学でも呼吸はエネルギーである「気」を作る重要な手段です。(清気:天空の気)
疲れた時、ストレスが溜まったときはゆっくり大きく深呼吸してみましょう。
養生③生活リズムを整える
春は環境の変化などがありどうしても生活のリズムが乱れがちになります。
太陽の光を浴びると体の狂ったリズムが整います。
デスクワークが多い人などは休みの日に積極的に太陽の光を浴びるようにしましょう。
特に気をつけたいのが就寝時間。
ついつい夜ふかししていませんか?
養生の基本は食事と睡眠です。
黄帝内経に書いてある通り可能な限り早く睡眠をとるようにしましょう。
理想は23時(子の時間)までに寝る。
遅くとも日をまたがないようにしましょうね。
新年度で一人暮らしを始めた人は湯船に浸かる習慣をつけたいですね。
入浴には疲労回復、リラックス、快眠効果が期待できます。
「光熱費が…」
「もったいない…」
そんな時は【足湯】を活用しましょう!
手軽にでき光熱費も節約できますよ。
特に女性のスーツは冷えに重要な足首が露出しがちです!
足湯を活用して疲れ、冷え対策してみてはいかがです?
養生④衛気(えき)を強くしよう!
春の主気は「風」その名の通り風が強くなります。
風が強くなると、
- 花粉
- ホコリ
- 黄砂
- PM2.5
アレルギー物質がたくさん飛来します。
この時に防衛の気「衛気(えき)」が弱いとこれらのアレルギー物質やウイルスの侵入を許してしまい体調が悪くなります。
衛気は飲食物から脾(≒消化器官)で作られます。
胃腸の調子をととのえるように心がけましょうね。
食養生
どちらもの食べ物も春にオススメの食材だよ!!
「酸味(すっぱい)」食材をとろう
肝が弱ると酸味のものが食べたくなるとされます。
酸(さん)は酸っぱいという意味です。
適度な酸味は春の臓「肝」に力をつけます。
春にお疲れ気味の人は上手に取り入れてみましょう。
個人的には「炭酸水+黒酢(りんご酢でも可)」がサッパリしていてオススメです。
しかし、過食は胃腸がキズつくといわれています。
また酸味は「収」の働きがあり過食すると尿の出が悪くなるとも言われています。
「過ぎたるは及ばざるが如し」適切な量を食事に取り入れてみましょう。
「春の皿には苦味を盛れ」という言葉あるように春は「苦味」も有効。
一般的に苦味がある食べ物は清熱・解毒・デトックス作用があるとされます。
春に…
- イライラする
- 体が火照る
- 異常な食欲
この様な状態の人は陰陽が陽に傾いて乱れてるかも?
苦味で亢進した陽を「苦味」で抑えることも大事です。
苦味の代表はフキノトウやウドなどの山菜です。
青い食材を食べよう!
春の色は「青」
青い食べ物は「肝」に栄養を与えます。
青の食材は
- 緑の濃い葉野菜
- 山菜
- 青の魚 など
具体的にはイワシ、ふきのとう、セリ、ほうれん草などが青の食材になります。
新芽の山菜などは春ならではの食材です。
体調に合わせてチョイスしてみましょうね。
まとめ
春は過ごしやすいイメージですが、寒暖差や新生活と不調になる要素が多い季節です。
中医学的には「肝」が強くなる季節でイライラや頭痛、ふらつきなどの症状が出やすいです。
春に心がけたい養生をまとめると
- ストレスをためない
- 深呼吸をする
- 生活リズムを整える
- 衛気(えき)を強くする
- 適度に酸味(すっぱい)食材をとる
- 苦味も上手に活用する
- 青い食材を食べる
いつもイライラしてるからね~♪
玄武の薬箱が電子書籍(Amazon)になりました。
四季の養生で大事なことをブログよりも濃い内容でまとめています。
ありがたいことに、
- Kindleストア売れ筋ランキング(全体)1位
- 医学・薬学の売れ筋ランキング1位
- 伝統医学・東洋医学の売れ筋ランキング1位
獲得することができました。
よかったらお読みくださいね。
kindle Unlimiterdに入会している方なら無料で読めます。
月額980円かかるkindle Unlimiterdですが、初めて利用する方は30日間の無料体験もあります。
これを機会に試しに入会してみるのもいいかもしれませんよ。