中医学基礎

【アンガーマネジメント】イライラと五臓の肝の関係

青さん
青さん
なんだか最近イライラするわ!
玄先生
玄先生
そうなんだ!(いつもイライラしてる気がするけど…)
青さん
青さん
もちろんストレスはあるけどイライラする人は体質的に何か特徴があるのかしら?
玄先生
玄先生
そうだね!
五臓の肝が関係してかもね!

みなさん、こんにちは!
漢方薬剤師の玄(@gen_kanpo)です!

誰でも…

「イライラする!」という感情は経験したがあると思います。

人間にとって「怒」というのは大切な感情です。

「怒」の感情事態は問題ないのですが問題なのは…
「コントロールができない怒り!」や「些細なことでも怒ってしまう!」

周りに見かけませんか?自身がそうなっていませんか?

この場合は何らかの対処が必要になってきます。
最近では「アンガーマネジメント」なんて表現もされ注目されてますね。

そこで今回は中医学のアンガーマネジメントの土台!
五臓の「肝」と「怒」について解説してみようかと思います。

玄先生
玄先生
この記事がオススメの人

  • イライラしやすい人がいる
  • 些細なことでイライラする
  • 人間関係に困っている

「怒」の感情は肝が主る

中医学で怒りの感情は五臓の肝がコントロールしているとされています。

肝は通称「将軍の官」「剛臓」と呼ばれる強い臓器です。
「心」とともに人間の思考活動の中心をしている臓と言われています。

玄先生
玄先生
外邪の侵入に対して防御の支持を出すとされているから「将軍の官」と呼ばれています。
青さん
青さん
なんかカッコいい!!

肝は五行説の木に属します。
木が伸びやかに成長するように肝も抑圧を嫌う性質があります。

なんらかの理由で抑圧がかかり、肝に負担がかかると怒りをコントロールできなくなってしまいます。

肝は我慢強い臓です。(剛臓)
症状が出るまで少し時間がかかるといわれています。

ただ、症状が出ない時はなんでもなくても、慢性的にストレスがかかり症状が出始めると一気に進んでいくことがあるので注意が必要です。

  • 肝(キモ)がすわった
  • 肝(キモ)っ玉母さん

こんな言葉も肝が強い人を表わす表現でされますね。

玄先生
玄先生
西洋医学でも肝臓は沈黙の臓器と言われますね!
青さん
青さん
やりたいことが出来ないとイライラするのはよくわかるわ!

肝に怒(イライラ)たまると

情緒の中心の肝が過度な怒りで傷つくと…

  • 目の充血
  • 不眠
  • 頭痛・肩凝り
  • 耳鳴・めまい
  • 脇腹、胸の張り

気のめぐりが悪くなりこのような症状が出る可能性があります。
※目は肝と同じ木に属する

さらに負担がかかると火がつき熱症状に発展する可能性があります。

また、「脾(消化器官)」は「肝」の助けをかりて消化吸収をおこなっているので。

イライラ、怒りで肝に負担がかかると…

  • 過度に助ける→過食、胃酸過多、食欲増進
  • 助けなくなる→胃もたれ、胃痛

このような症状が出ることがあります。

玄先生
玄先生
女性だと生理前に過食になったりするのも肝が過剰に働いているとも考えられます。
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肝の働き

中医学の肝は解剖学の肝臓と共通の部分もありますが、少し違った働きがあります。

  • 血を蔵す
  • 疏泄を主る

このような特徴があります。

玄先生
玄先生
細かく説明するともっとあるけど今回はこの部分を中心に解説していきます。

血を蔵す

西洋医学の肝臓にも血液をため込む働きがあります。

ただ、違うのは…

「中医学の血≒西洋医学の血液」

中医学で言う血は血液の意味もありますが、精神を安定させる物質でもあります。
肝に血がしっかり溜まっていないと精神活動の乱れが生じやすくなります。

精神の中枢は五臓の「心」
心に血液が足りなくなる精神的にも不安になったりします。
肝血が足りなくなると心血も足りなくなります。

乾燥した木が燃えやすいように血の潤い肝に無いと直ぐに火がつきイライラしやすくなります。

血を補うには何よりも睡眠が大事。

血は寝ている時間に作られるとされています。

青さん
青さん
夜更かしをするとイライラしやすくなるわね!

血を補う理想は23時までに寝る!
寝不足の人は率先して睡眠時間を確保するようにしましょう。

玄先生
玄先生
子午流注(しごるちゅう)でも23時からは肝、胆(肝の裏)の時間とされているね。
子(ね)の刻(23時~1時)→胆
丑(うし)の刻(1時~3時)→肝
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ちなみに…

薬膳で血を補う食べ物は

  • クコの実
  • 棗(ナツメ)
  • ラズベリー
  • イカ・タコ
  • 牡蠣
  • ほうれん草
  • 肉類(特にレバー)

などが有名です。

疏泄を主る

疏泄とは気の巡りを調整する働きです。
この働きは中医学独自の考えです。

肝に負担がかかるとこの疏泄作用が低下して体のあらゆる場所で気の巡りが悪くなります。

気の巡りが悪くなると

  • お腹が張る
  • 鬱々とする
  • ゲップが出る

などの症状が出やすくなります。

玄先生
玄先生
イライラ↔気の巡りが悪くなる
この悪い流れは要注意です。

抑圧を防ぎ肝をノビノビさせるには、運動や香りの強い野菜などが有効です。

香りの強い食材としては具体的に

  • 薄荷(ハッカ)
  • 紫蘇(シソ)
  • セロリ
  • 春菊
  • 菜の花

などが有名です。

ドラックストアなどで売っている「ハッカ油」などのアロマオイルに頼っても良いかもしれません。

特にハッカは漢方薬でも使う肝気を巡らす代表的な食材。
※加味逍遙散などに含まれる

イライラした時はハッカのガムやタブレットを有効活用しましょう。

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そして、疲れない程度の軽い運動なども大事です。
人間は動物⇒体を動かす生き物です。

体を動かすと体の気血は自然とめぐっていきます。

現代人はパソコンなど座って作業することが増え運動量が減っていると言われています。
普段の生活に運動を取り入れるのもイライラに対する養生と言えます。

玄先生
玄先生
この時は自然の中で自然音を聞きながら散歩をするなどがオススメです。
青さん
青さん
なるほど!
イヤホンを外して自然の音を聞くのもいいのね!

注意すべき点

肝は抑圧、我慢を嫌う臓です。
そのため(ストレス)発散が非常に大事です。

ですがアレコレ構わず…

  • 人に当たる
  • イライラの態度を見せる

このようなことをしていくと人間関係が崩れてしまいます。

よく露骨にイライラを出している人がいますが、あの行為は外に出すことで自身を楽にしていると考えています。

ですが…自分がそういう態度をされたら嫌ですよね?

そのため「人に迷惑をかけない発散法」は非常に大事です。

青さん
青さん
なんだかギクッとさせられるわね!

まとめ

東洋医学では怒(イライラ)は五臓の肝に非常に関係があります。
肝は抑圧を嫌う性質なのでイライラが多い生活なら「自分なりの発散方法」を見つけるようにしましょう。

簡単にまとめると

【怒りは五臓の肝が主る】
【肝は抑圧を嫌う】

肝をノビノビさせるには…

  • 体を動かす(できれば自然の中)
  • 香草など香り高い食事
  • 睡眠不足は大敵
  • 人に迷惑をかけない発散法をみつける
青さん
青さん
なるほどね!
そういえば最近、睡眠も運動も不足していたわ。
玄先生
玄先生
まずはそのあたりからだね!
それでもダメなら漢方薬の力をかりましょうね!
青さん
青さん
はーーい!
ABOUT ME
漢方薬剤師 玄
✅資格:国際中医師 | 薬剤師 | ✅漢方相談歴10年以上✅胃腸重視の診断が特徴。✅健康や中医学の情報を『楽しく面白く』発信中。 お気に入りにするとあなたの生活の質がちょっぴり向上するかも!