漢方薬局

【漢方薬剤師が解説】漢方薬は高い?漢方薬局の費用と保険適用は?選び方のポイントを解説!

漢方薬局にかかる費用や選び方を解説する記事のイメージ画像
青さん
青さん
漢方薬って高そうなイメージがあるのよね。続けられるか心配…。
玄先生
玄先生
確かに「高い」と感じる方も多いと思います。ただ、症状の根本から整えるという意味ではコスパが良いとも言えるんです。

漢方薬=高い」というイメージで、気になっていても一歩踏み出せない方は多いかもしれません。

この記事では、そんな不安を少しでも解消できるよう、漢方薬局で実際にかかる費用の目安や、ケース別の料金感覚を詳しく解説していきます!

※一般的な漢方薬局で販売される漢方薬は保険適用外です。
保険が適用されるのは、医師の診察に基づいて病院やクリニックで処方される医療用漢方薬(エキス製剤など)に限られます(薬機法に基づく医療用医薬品の扱い)。

一方、漢方薬局では薬剤師が相談の上で体質や症状に合わせた自由度の高い処方(煎じ薬・粉薬・健康食品など)を提案できます。
医療行為ではありませんが、生活の質(QOL)向上や体調管理の一環として利用される方も多く、ご自身の目的に応じて使い分けることが大切です。

漢方薬局・薬店選びでいちばん大切なこと

漢方薬をおすすめする女性

費用も大切なポイントですが、何より大事なのは「自分と合うかどうか」です。

以下のような視点で、「信頼して相談できるか」をしっかり見極めましょう。

  • 自分の話をきちんと聞いてくれるか
  • 専門用語ばかりでなく、理解できるように説明してくれるか
  • 費用や期間についても、無理のない提案をしてくれるか

逆に、「有名な先生だから」「テレビで見たから」といった理由だけで選んでしまうと、自分に合わずに続けられないこともあります。

玄先生
玄先生
まずは“相談しやすさ”や“信頼できる感覚”を大切にしてみてください。

漢方薬局の費用感をざっくり知りたい方へ

  • 日数や量を柔軟に調整できる漢方薬(煎じ薬・粉薬)→ 月2万円前後が目安
  • 箱入り製品(市販品や医薬品)→ 4,000~1万円程度
  • 漢方+高貴薬(不妊など)→ 月3〜4万円台のことも
  • 初回は 1〜2週間分だけ試すことも可能
  • 薬局によっては 相談料(初診料)が別途かかる場合も

最近では、サブスク形式で定額利用できる漢方薬局や、LINE・Zoomなどを使ったオンライン相談に対応している店舗も増えてきました。

回数制限つきの相談プラン、チャットでの無料相談など、漢方薬局も時代に合わせてより身近で使いやすい形に進化しています。

「通う時間がない」「まずは気軽に相談してみたい」といった方でも利用しやすくなっていますので、
自分の生活スタイルに合い、無理のない範囲で続けられる薬局・薬店を選んでみてください。

パターン①:漢方薬の組み合わせなど(煎じ薬・粉薬)


多くの漢方薬局では、体質や症状に合わせてオーダーメイドで漢方薬を選んでくれます。

費用の目安:1日400〜1,000円 → 月10,000〜30,000円程度

青さん
青さん
結構幅があるのね。
玄先生
玄先生
そうですね。薬局のスタイルや使用する生薬によって価格は変わってきます。平均すると月2万円くらいがひとつの目安ですね。

例えば…

  • 一律料金型の薬局:煎じ薬1日500円 → 30日で15,000円
  • 薬の種類で価格が変わる薬局:補中益気湯:600円/日、桂枝茯苓丸:400円/日 など

まずは1〜2週間分から試して、体調や使い勝手を確認するのが一般的です。(場所によっては1日分でも出してくれます)
いきなり1〜2ヶ月分を出す薬局は慎重に選びましょう。

市販の漢方薬には「大人〇〇g」などと書かれていますが、これは一般的な目安であり、すべての人にとって最適な量とは限りません。
漢方薬に敏感な体質の方や、症状の程度によって調整が必要な方もいます。

そのため、用量や使用日数を細かく調整してほしい方は、箱入り漢方薬だけでなく、1日分ごとにg数を調整してくれる漢方薬局を選ぶと安心です。

玄先生
玄先生
自分に合った量で続けることで、ムダなく、無理なく、効果を実感しやすくなります。

パターン②:市販・製品化された箱入り漢方薬


ドラッグストアなどで見かける「〇〇丸」などの箱入り漢方薬も選択肢の一つです。

価格の目安:1箱(15〜30日分)で4,000〜10,000円

ただし、高貴薬(牛黄、麝香、鹿茸など)が入った製品は 1万円を超えることも珍しくありません。

また、複雑な症状の場合は 2〜3種類を併用することもあり、合計で3〜5万円台になるケースも。

玄先生
玄先生
体調に合わない時、開封後の返品が難しいのが市販薬のデメリットです。

【漢方を扱う店舗の違い(ざっくり整理)】
薬局
 → 必ず薬剤師が在籍
 → 小分け販売が可能(粉薬や煎じ薬の調合など)
 → 1日単位などの細かい日数での販売(小分け)などが可能(店舗による)

薬店
 → 薬剤師がいない場合もある(登録販売者が対応)
 → 基本的には市販薬や箱入り漢方薬をそのまま販売(薬剤師不在の場合)
 → 薬局製剤の煎じ薬は作れない(その場で作る煎じ薬)

パターン③:調合漢方+箱物漢方の併用


例えば不妊症や慢性疾患の治療では、調合漢方に加えて、周期や体調に合わせて箱入り漢方を併用するケースもあります。

この場合の費用は月3〜4万円前後になることもあります。

玄先生
玄先生
高価に感じるかもしれませんが、たとえば体外受精は1回30万円以上かかります。そう考えると、体質を整えるサポートとしては十分意味のある投資です。
青さん
青さん
確かに、ちゃんと体調が整えばそれだけで価値があるわね。

まとめ

漢方薬の費用は「継続できる範囲で」が基本!

スタイル煎じ薬・粉薬・箱物など、治療方針により選べます。
月の費用目安5,000円〜40,000円前後(内容により幅あり)
購入場所の違い 薬局:薬剤師が在籍。症状や体質に合わせて細かく調合可。
薬店:登録販売者が対応することも多く、基本的に箱入り製品をそのまま販売。
費用の決まり方一律料金・処方別料金など、薬局ごとに異なります。
相談のポイント予算や目的をしっかり伝えることが大切。続けられる範囲での提案を受けましょう。
青さん
青さん
月に5,000円くらいから始められるなら試してみようかしら。
玄先生
玄先生
費用を伝えることは決して失礼ではありません。無理なく続けられることが、一番大切です!
ABOUT ME
漢方薬剤師 玄
✅資格:国際中医師 | 薬剤師 |健康運動実践指導者 ✅漢方相談歴10年以上✅胃腸を中心とした漢方相談が特徴。✅健康や中医学の情報を『楽しく面白く』発信中。 お気に入りにするとあなたの生活の質がちょっぴり向上するかも!