早い人は1月位から症状がでるよ!
花粉症の漢方薬って『小青竜湯』だっけ?
飲んでみようかな!
鼻水には良く効いたのに~
みなさん、こんにちは!
漢方薬剤師の玄(@gen_kanpo)です。
花粉症はツラいですよね!
今や2人に1人は花粉症と言われる時代です。
毎年お悩みの人が多く漢方薬局に来店します!
ただ1つの漢方処方で『花粉症』の全ての症状を緩和することはできません。
症状や体質によって漢方薬を変えていく必要があります。
そこで今回は【タイプ別】花粉症に使う漢方薬を紹介していこうかと思います。
- 花粉症がツラい
- 西洋薬で眠気が出てしまう
- 花粉症の養生法が知りたい
漢方薬では花粉症のどんな症状を改善できるの?
漢方薬では花粉症の様々な症状を緩和することができます。
そして漢方薬には『眠くなる成分が入らない!』という素晴らしいメリットがあります。
具体的に緩和できる症状をあげると
- 水っ鼻が滝のようにでる
- 鼻づまり、黄色い鼻水
- 目の充血
- 予防
この様な症状の緩和に有効です。
上手に使っていこうね!
水っ鼻が滝のようにでる
このタイプは『体が冷えている』ことが多いです。
- 冬場、汗が出ない時に体に不要な水分がたまる。
- 春、花粉をきっかけ不要な水分があふれてくる。
- 薄い鼻水が滝のようにでる
普段から水分を過剰に取らないように気をつけましょう。
治療法としては余分を汗で発散する!尿で排出させていきます!
小青竜湯(しょうせいりゅうとう)
花粉症の漢方薬と言えば『小青竜湯』というくらい有名な処方。
とても発散力が強い処方で、水っぽい鼻水の代表的な漢方薬です。
麻黄附子細辛湯
小青竜湯よりももっと冷えてる人向けの処方。
『陽虚(ようきょ)』というもともと冷え性の人にオススメ!
(冷え性の)老人性の風邪にも使用します。
養生
まず体を冷やさない事。
そして水分のとりすぎに注意しましょう!
- 体を冷やさない
- 冬場に水分を取り過ぎない
- ビールやジュースを取り過ぎない
- 軽く運動をする
鼻づまり、黄色い鼻水
こちらは逆に『体がほてりやすい人』が多いタイプです。
また上記の『薄い鼻水タイプ』が慢性化して熱をおびると発症する症状でもあります!
治療としては清熱解毒の処方がを使って炎症をとっていきます。
辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)
『辛夷(しんい)』という鼻づまりの特効の生薬が配合されています。
また体の余分な熱を去る生薬がたくさん入っているので
- 黄色い鼻水
- 蓄膿症
- 鼻づまり
に有効です。
荊芥連翹湯
副鼻腔炎(蓄膿症)でもよく使う漢方薬です。
辛夷清肺湯よりもう少し慢性化してしまったときに有効な漢方薬です。
養生
熱をこもらせないことを注意しましょう。
具体的には
- 甘い、辛い物を食べ過ぎない
- 夜更かししない
- よく寝る
- 鼻炎を放置しない
目の充血
春の臓は『肝』感覚器は『目』です。
春の気が旺盛になる→目が充血しやすくなります。
目が敏感になっているところに花粉が入り込むことで『充血』『痒み』につながると考えられています。
また春は『怒』の感情が出やすいと言われています。
そのためイライラしやすい人は目の炎症などが出やすいと言われています、
そして、このタイプは体に熱がこもりやすいです。
洗肝明目湯
漢方薬に少なかった『目の炎症』に特化した漢方薬です。
『荊芥』『防風』『蒺藜子』といった痒みの生薬も含まれるので『目のかゆみ』にも応用できます。
花粉症の時期にとても売れる漢方薬です。
- 目の乾燥
- 目の充血
- 目の痛み
に有効です。
養生
春の臓である『肝』は『木』の様にのびのびしていないと気が滞ります。
リラックスすることを心がけましょう。
- ストレスをためない
- 目を酷使しない
- 夜更かししない
- 薄荷(ミント)をとる
体が虚弱な人にオススメな漢方
体の周りで防御の作用をしている『衛気(えき)』が低下すると花粉症になりやすいと言われています!
特に風邪を引きやすい人は『衛気虚』が多いです!
- 疲労やストレスが溜まる
- 防御の気(衛気)が低下
- 衛気不足(防御力の低下)のため外邪(花粉)が侵入しやすい。
- 花粉症
玉屏風散(ぎょくへいふうさん)
体の外に屏風(びょうぶ)を立てると言われている処方。
屏風(びょうぶ)とは、部屋の仕切りや装飾に用いる家具のこと。木の枠に小さなふすまのようなものを数枚つなぎ合わせて、折りたためるようにしてある。「風を屏(ふせ)ぐ」という言葉に由来する。
wikipedia より引用
体の屏風(びょうぶ)の役割をしている防御の気『衛気(えき)』を補ってくれる漢方薬です。
衛気(えき)は『気(エネルギー)』の一種類なので服用していくと体を元気なっていきます。
- 風邪をひきやすい
- 風邪が長引く
- 虚弱体質
- 疲労倦怠感
- ねあせ
などにも有効です。
手に入りにくい場合は他の『黄耆』が入った処方を選びましょう。
養生
予防したい人は『気(エネルギー)』を失わないようにしましょう!
そのため
- 疲れをためない
- 消化の良い食事
- 早く寝る
- 体を冷やさない
気をつけましょう。
注意だ!!
侵入の予防は必須
色々と漢方薬を紹介してきましたが大前提として
東洋医学、西洋医学問わず『花粉』入れないことが1番大事です!
そのため
- マスク
- 眼鏡
- うがい
- 目を洗う
- 鼻うがい
- 外から帰ったら服を叩く
この辺りは必須になってきますよ!
まとめ
漢方薬で花粉症の色々な症状の治療は可能です。
『眠くなりにくい』というメリットもありキチンと選べは大きな武器になるでしょう!
ただタイプによって対応する漢方薬は違うので間違えないようにしましょう!(特に冷えタイプ、熱タイプ)
簡単にまとめると
【鼻水が滝の様に出る】
- 小青竜湯
- 麻黄附子細辛湯
【黄色い鼻水】
- 辛夷清肺湯
- 荊芥連翹湯
【目が痒い】
- 洗肝明目湯
【虚弱体質】
- 玉屏風湯
疲労とストレスは悪化の原因!はやめに漢方薬を飲んでおくことをオススメするよ!