漢方ニュース

【消える漢方薬】銀翹散(ぎんぎょうさん)がない?代わりの漢方薬!

白くん
白くん
玄先生がいつもオススメしている『銀翹散』って売ってないよ!
玄先生
玄先生
実はある事情で現場から消えつつあるんだ!
白くん
白くん
え?そうなの?

玄先生の言う通り『銀翹散』という漢方薬が『ある事情』で売り場から消えつつあります。

銀翹散は

  • 天津感冒片
  • 涼解楽
  • 銀翹解毒丸
  • 金羚感冒錠

などの商品名でも売られている漢方薬です。

そこで今回は優秀な解毒薬である『銀翹散』が消えつつある背景と代わりになる漢方薬についてまとめてみようかと思います!

そもそも銀翹散ってどんな漢方?

清熱解毒薬
簡単に効果を説明すると

  1. のどの痛み
  2. 高熱
  3. 黄色い痰、咳
玄先生
玄先生
こんな症状に絶大な効力がある漢方薬だよ!
白くん
白くん
葛根湯とは全然違う効果だね。
玄先生
玄先生
葛根湯は風寒(冷え)の風邪
銀翹散は風熱(ほてり)の風邪
の漢方薬だからね!

喉の痛みなどにとても早く効果があらわれる処方です。
常備薬に持っておくと便利ですよ!

構成生薬・中医学的な効能効果

銀翹散は中国の清・明時代に書かれた『温病条弁』が出典です!

この『温病条弁』には『温熱』が原因のの病についてまとめられた医学書です。

生薬名効能
金銀花 連翹清熱解毒←化膿、解熱、抗菌作用
薄荷、淡豆鼓、牛蒡子辛涼解表←熱の邪気を発散させる。
荊芥辛温解表←少し温める事で辛涼解表の効果を高める。
芦根 淡竹葉清熱寫火←解熱、消炎。急性の熱を去る
桔梗、甘草利咽←去痰、消炎
白くん
白くん
『涼』とか『清熱』って生薬が多いね!
玄先生
玄先生
体の熱を去るのが目的だかこのような構成なっているんだね!

何故消えつつあるのか?


先に結論を言っておきます。

  • まだ買えます
  • 代わりの漢方薬があります

ご安心下さい!

白くん
白くん
そうなんだ!
ひとまず安心だね!
でもなんで消えつつあるんだろう?

銀翹散が世の中から消えかけている原因はウシ科サイガカモシカの角の『羚羊角(れいようかく)』という生薬です。

この『羚羊角』が手に入りにくくなった事が直接的な原因なのです。

白くん
白くん
え?でも羚羊角なんて上に書いてなかったよ!
玄先生
玄先生
そうなんだ!
実は原典に載っている『銀翹散』と日本で売っている物はちょっと内容が違うんだ!

実は原典の銀翹散は『羚羊角』は使わないのです!
本来は芦根(ろこん)という生薬を使うのです!

白くん
白くん
え?どういう事?
玄先生
玄先生
一説によると効き目を良くするために『羚羊角』で医薬品に登録したようだよ!

ただコレがネックで現在『銀翹散』が手に入りにくくなってしまったのです!

絶滅危惧&ワシントン条約

絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約 (ワシントン条約) /
Convention on International Trade in Endangered Species of Wild Fauna and Flora (CITES)
野生動植物の国際取引の規制を輸出国と輸入国とが協力して実施することにより、 採取・捕獲を抑制して絶滅のおそれのある野生動植物の保護をはかることを目的とした国際条約。 1973年にワシントンで採択されたことから単にワシントン条約とも言う。 生薬の中では、麝香、熊胆、虎骨、犀角、羚羊角、石斛などが国際取引禁止となっている。

日本漢方生薬製剤協会ホームページより引用

白くん
白くん
え?取引禁止??
玄先生
玄先生
そうなんだ!
だから今までも扱えるのは一部の製薬会社だけだったんだ。

それが今、乱獲や絶滅危惧の恐れが原因で流通がかなり制限されてしまっているのです。

漢方薬は原料が天然の物なので動物愛護なんかも関係してきます。
これからも使える生薬が減ると言われています!

白くん
白くん
じゃあ『芦根』で作り直せば良いじゃん!
玄先生
玄先生
そう簡単じゃないんだよ!

医薬品の登録

医薬品の申請には国の許可が必要。

医薬品は健康食品と違って
原料が無くなりました!→すぐに変更!
とはできません。

申請を再びしなくてはなりません。
しかも許可されるかは未定。

玄先生
玄先生
申請してから許可がおりるまで年単位で時間ががかる事もあるんだ!
白くん
白くん
そんなにかかるんだ!!

本当になくなるの?

正直今すぐすべての商品が無くなるわけではありません。
理由として

  1. 在庫を持っているメーカーがある
  2. 入手ルートを確保しているメーカーがある

ただ確実に扱うメーカーが減っている現状です。
そして在庫、確保するルートが無くなれば終了とも言われています。

メーカーによっては代用で『水牛の角』を検討しているそうです。

玄先生
玄先生
あと数年で本格的に枯渇してしまうと言っているメーカーさんもいます。

現状取り扱いが私が確認できているのは

小太郎漢方製薬
漢方薬の大手のメーカーです!

の『金羚感冒錠』

当分の在庫は確保しているようです。
個包装の錠剤もあるので欲しい人はメーカーさんに確認して取扱店を教えてもらいましょう。

代わりになる漢方薬

では、『銀翹散』が無ければ熱邪の風邪は治せないのか…

玄先生
玄先生
否!
代用品があるから大丈夫である!
白くん
白くん
なんで急にギ〇ン総帥風??

症状別に解説していきます♪

喉が痛い

駆風解毒湯(くふうげどくとう)

喉に特価した処方。
金銀花、連翹の清熱解毒薬が入っていないですが喉が痛い時には良くききます。

なるべく喉に着く様に服用するのが特徴的なので
『うがいしながらゆっくり飲む』と良いです。

玄先生
玄先生
トローチタイプも便利だね!

板藍根(ばんらんこん)

高熱でも使えますがやはり『喉の痛み』には板藍根(ばんらんこん)が良く効きます。
こちらも『うがい』しながら飲むのがオススメです。

白くん
白くん
秋から冬のマストアイテムだね!!
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高熱

柴葛解肌湯(さいかつげきとう)

悪寒がかるく発熱、熱感が強い時に有効な処方です。
解熱、解毒、発散の生薬がバランスよく配合されているので広範囲の風邪に対応できます!

玄先生
玄先生
症状によるけどインフルエンザには『麻黄湯』よりもこっちだと思ってるよ!

白虎湯

『柴葛解肌湯』が中々手に入らない場合はこちらがオススメ!
解毒薬は含まないのですが解熱作用はしっかりしています。

玄先生
玄先生
夏の熱射病なんかにも有効だよ!!

口喝(口の渇き)が強い人は『白虎加人参湯』でもOK

黄色い痰の咳

麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)

体を温める麻黄が含まれますがそれ以上に体の熱を去る『石膏』が含まれるので『涼性』に変化にしている処方。
強い咳や黄色い痰、喘息気味な時に有効です!

玄先生
玄先生
『五虎湯』は
麻杏甘石湯+桑白皮
ほぼ同じに使えるよ!
通りすがりの黄老師
通りすがりの黄老師
厳密には少し慢性気味だと
五虎湯>麻杏甘石湯
じゃな!!

まとめ

熱病の要薬『銀翹散』
生薬の問題で在庫少ない&消えかけています。

メーカーによってはまだ在庫があるようですがいつまでもつかは微妙。

必要な人はあらかじめ用意しておくかもしれません。

代用品を簡単にまとめると

【喉が痛い】

  • 駆風解毒湯(くふうげどくとう)
  • 板藍根(ばんらんこん)

【高熱】

  • 柴葛解肌湯(さいかつげきとう)
  • 白虎湯(びゃっことう)
    ※白虎加人参湯でもOK

【黄色い痰】

  • 麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)
    ※五虎湯でもOK
玄先生
玄先生
これからも使えなくなる生薬が増えていくと言われています。
白くん
白くん
そうなんだね~。
限りある資源だから大切にしなきゃね!
玄先生
玄先生
そうだね。
特に効能があるとわかると『乱獲』なんかされてしまう。
きちんと管理してほしいね!
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漢方薬剤師 玄
漢方薬剤師 玄
✅資格:国際中医師 | 薬剤師 | ✅漢方相談歴10年以上✅胃腸重視の診断が特徴。✅健康や中医学の情報を『楽しく面白く』発信中。 お気に入りにするとあなたの生活の質がちょっぴり向上するかも!