皮膚の漢方薬

紫雲膏だけじゃないぞ!漢方の軟膏【中黄膏(ちゅうおうこう)】

朱ちゃん
朱ちゃん
皮膚が腫れてるー!!
玄先生
玄先生
どれどれ?
あら、少し化膿がしてるね。
朱ちゃん
朱ちゃん
紫雲膏ならあるから塗っていい??
玄先生
玄先生
う~ん。
コレだけ炎症してるなら中黄膏(ちゅうおうこう)の方が良いかもね。
朱ちゃん
朱ちゃん
紫雲膏以外にも漢方の軟膏ってあるのね!

みなさん、こんにちは!
漢方薬剤師の玄(@gen_kanpo)です。

皮膚炎に対して紫雲膏はとても有名ですね。
でも、漢方薬の軟膏は紫雲膏だけではありません。

乾燥気味の湿疹などには紫雲膏が有効ですが、炎症が強い場合は中黄膏(ちゅうおうこう)という漢方薬の軟膏が有効です。

「はじめて聞いた!」

そんな人達のために、今回は炎症に有効な漢方の軟膏【中黄膏(ちゅうおうこう)】について解説していこうかと思います。

玄先生
玄先生
この記事がオススメの人
  • 皮膚の湿疹がある
  • 少し化膿している
  • 紫雲膏で効果がない

中黄膏ってどんな漢方薬?

どういう漢方?

簡単に説明すると

炎症性の症状に有効な漢方薬の軟膏です。

朱ちゃん
朱ちゃん
炎症性?
紫雲膏とは違うの?

紫雲膏は別名「潤肌膏」と呼ばれる軟膏をベースに作られた薬です。
炎症取る作用よりも皮膚を潤す作用の方が期待されます。

中黄膏は熱を去る生薬で構成されているので「炎症」を去る作用を期待されます。

出典は華岡青洲の経験方である春林軒膏方です。
ザックリ解説すると…

  1. 腫れる者・熱多く痛みが激しい者
  2. 水瘡 ざくろ瘡の表位で血滞の痛みをなす者
  3. 蛇・虫・犬馬牛に噛まれ熱痛する者

現在では抗生物質の軟膏が使われる様な症状に使われていたとされます。
※あくまで昔の使われ方です。

医宗金鑑という中国の治療書にあった「黄連膏(おうれんこう)」という軟膏を改良したものと言われいます。

朱ちゃん
朱ちゃん
華岡青洲先生って紫雲膏を作った人よね。
軟膏剤が好きだったのねー。
乾燥気味の皮膚炎に!紫雲膏の有効的な使い方。 みなさん、こんにちは! 漢方薬剤師の玄(@gen_kanpo)です。 漢方の外用...

構成生薬

≪生薬名≫≪効能・効果≫
鬱金(ウコン)熱を去る 冷やしながら血を巡らす
黄柏(オウバク)熱毒を去る(清熱解毒)

※添加剤として胡麻油・蜜蝋(ミツロウ)

鬱金(ウコン)も黄柏(オウバク)も寒性の生薬です。

黄柏は清熱解毒の代表薬「黄連解毒湯」の構成生薬。
鬱金は気血水(津液)の「血」を冷やして巡らす作用があるとされています。

熱毒を去るシンプルな構成です。

一般的に熱は「気→血」と侵入していくから「血」を冷やすというのは少し炎症が慢性化した時にも使えると考えれます。

朱ちゃん
朱ちゃん
へぇ。ウコンが入ってるんだぁー。
玄先生
玄先生
そうそう。
お酒を飲む人に有名なアレだね。

鬱金(ウコン)と姜黄(キョウオウ)

日本では一般的に姜黄(キョウオウ)を「ウコン」という事があります。

違いとしては…
【鬱金(ウコン)】
秋ウコンと言われることもある。
香辛料の「ターメリック」としても有名です。
クルクミンが豊富なのでお酒を飲む人用の商品はこっちのことが多いです。

  • 寒性
  • 行気破瘀
  • 清心解鬱
  • 涼血止血
  • 利胆退黄

【姜黄(キョウオウ)】
春ウコンと言われることがある。
こちらもビタミンなど栄養が豊富なのでサプリメントになっています。

  • 温性
  • 破血行気
  • 通経止痛
  • 去風勝湿

ちなみに紫ウコンというのも違う生薬。
生薬名では莪朮(ガジュツ)といいます。

よく使う症状

おすすめ

急性化膿性皮膚疾患(はれもの)の初期,うち身,捻挫

厚生労働省 薬局製剤指針より

玄先生
玄先生
薬局製剤指針の効能効果について解説していきます。

急性化膿性皮膚疾患(はれもの)

黄柏、鬱金(ウコン)の熱を去る作用で炎症性の皮膚疾患に有効です。

特に腫れが強かったり、炎症が強い時は紫雲膏より中黄膏をオススメしています。

玄先生
玄先生
紫雲膏との主な使い分けは下のようになります。

紫雲膏:乾燥性 ひび あかぎれ 炎症性は弱い
中黄膏:炎症が強い 化膿 赤みが強い

うち身,捻挫(ねんざ)

中黄膏は皮膚疾患に対しての軟膏だけでなく「うち身,捻挫(ねんざ)」などの外傷にも有効な漢方薬です。
熱を去る生薬で構成されているので、アザなどよりも腫れあがって熱があるときの方があっていると思います。

アイシングが必要なタイミングなど急性期が良いとおもいます。

朱ちゃん
朱ちゃん
へぇー。なんか珍しいー☆

その場合はそのまま塗っても良いですが、ガーゼ等に展延し患部に貼付しても良いです。

玄先生
玄先生
少し前まですでに塗ってあるパップ剤があったんだけど販売終了になってしまったみたいだね。

注意すべき点

玄先生
玄先生
内服薬と比べそこまで注意すべき点はありませんが、一応解説!

色がつく

漢方薬の軟膏が使いにくい点①

軟膏の色が独特です。
鬱金、黄柏ともに黄色が特徴な生薬です。

中黄膏も黄色い軟膏です。
顔などの見える部分に塗る場合は良く伸ばして使うと良いです。

朱ちゃん
朱ちゃん
外出する時は気をつけないとね!

ニオイが独特

漢方薬の軟膏が使いにくい点②

ニオイも少し独特です。

「生薬のニオイ+ゴマ油のニオイ」

たくさん塗ると少しニオイが気になるかも。(個人的にはあまり気にならない)
外出するときなどは前述と同じ通り薄く伸ばして使いましょうね。

朱ちゃん
朱ちゃん
慣れちゃうと結構いい匂いね☆

まとめ

中黄膏(ちゅうおうこう)は炎症が強い急性化膿性皮膚疾患に有効な漢方薬の軟膏です。
ステロイド剤などを使いたくない人にとって便利な軟膏にります。

紫雲膏など、他の漢方薬の軟膏と上手に組み合わせると色々対応ができます。
覚えておきましょうね。

今回の内容を簡単にまとめると

中黄膏は炎症性の症状に有効な漢方薬の軟膏

【良く使う症状】

  • 急性化膿性皮膚疾患(はれもの)
  • うち身,捻挫(ねんざ)

【注意すべき点】

  • 色がつく
  • ニオイが独特
朱ちゃん
朱ちゃん
中黄膏を塗ったら少し良くなってきたみたい!
玄先生
玄先生
それは良かった!
でも、化膿がひどかったり、炎症が落ち着かない場合はちゃんと病院に行かないとダメだからね!
朱ちゃん
朱ちゃん
はーーい☆
じゃあ!遊びに行ってくるねーーー☆
玄先生
玄先生
(・・・)
ABOUT ME
漢方薬剤師 玄
✅資格:国際中医師 | 薬剤師 |健康運動実践指導者 ✅漢方相談歴10年以上✅胃腸を中心とした漢方相談が特徴。✅健康や中医学の情報を『楽しく面白く』発信中。 お気に入りにするとあなたの生活の質がちょっぴり向上するかも!