コッコアポEX・G・Lの違いは?防風通聖散・大柴胡湯・防已黄耆湯を漢方薬剤師が解説
コッコアポEX,G、Lの違いを解説した画像みなさん、こんにちは!
漢方薬剤師の玄(@gen_kanpo)です。
ドラッグストアでよく見かける、
「コッコアポ」
「コッコアポEX」
「コッコアポG」
「コッコアポL」
……似たような名前の商品が並んでいて、
「何が違うの?」
「EXが一番強いの?」
「結局どれを選べばいい?」
と思ったことはありませんか?
実はコッコアポシリーズ、単純な「強い・弱い」の違いではありません。
コッコアポEX=防風通聖散
コッコアポG=大柴胡湯
コッコアポL=防已黄耆湯
それぞれ中身の漢方処方が違います。
漢方薬は「一番強そうなもの」を選ぶのではなく、その人の体力や症状、体の状態に合った処方を選ぶことが大切です。
そこで今回は、コッコアポEX・G・Lの違いを、漢方薬剤師の視点からわかりやすく解説します。
- コッコアポEX・G・Lの違いを知りたい
- 自分にはどのコッコアポが合うのか知りたい
- 防風通聖散・大柴胡湯・防已黄耆湯の違いを知りたい
- 漢方薬による肥満症治療について知りたい
コッコアポEX・G・Lは何が違う?


まずは結論から。
コッコアポEX・G・Lは、商品名こそ似ていますが、それぞれ違う漢方処方を使った第2類医薬品です。
【コッコアポEX】
防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)
→ 体力が充実し、お腹に皮下脂肪が多く便秘がちなタイプ
【コッコアポG】
大柴胡湯(だいさいことう)
→ 体力が充実し、脇腹~みぞおちが苦しく便秘傾向のタイプ
【コッコアポL】
防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)
→ 体力中等度以下で、疲れやすく汗をかきやすいタイプ
同じ「肥満症」に用いられる漢方薬でも、想定されている状態がかなり違います。
コッコアポEXは「防風通聖散」
コッコアポEXに使われている漢方処方は、
防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)
です。
防風通聖散は、ドラッグストアなどでも「お腹の脂肪」に関連した商品でよく見かける漢方処方ですね。
コッコアポEXの効能・効果では、
「体力充実して、腹部に皮下脂肪が多く、便秘がちなもの」
を目安として、
- 高血圧や肥満に伴う動悸・肩こり・のぼせ・むくみ・便秘
- 蓄膿症(副鼻腔炎)
- 湿疹・皮膚炎
- ふきでもの(にきび)
- 肥満症
などに用いられます。
ポイントは、
- 比較的体力がある
- お腹まわりの皮下脂肪が気になる
- 便秘傾向がある
- のぼせなど「熱」の症状がみられることがある
といった状態です。
中医学的に考えると、防風通聖散は体にこもった熱を冷ましながら、便や尿、発汗など複数の経路から余分なものを外へ出していく方向性をもつ処方です。
そのため、
「ダイエットしたい人なら、とりあえず防風通聖散」という漢方薬ではありません。
特に、もともと胃腸が弱い人、下痢しやすい人、体力が低下している人などでは、処方が合わないことがあります。
防風通聖散について詳しく知りたい人はこちらの記事も参考にしてください。
コッコアポEXの成分・効能効果・用法用量については、クラシエの公式製品情報も確認してください。
コッコアポGは「大柴胡湯」
コッコアポGに使われているのは、
大柴胡湯(だいさいことう)
です。
大柴胡湯は、防風通聖散とはかなり性格が違う処方です。
コッコアポGでは、
「体力が充実して、脇腹からみぞおちあたりにかけて苦しく、便秘の傾向があるもの」
を目安として、
- 胃炎
- 常習便秘
- 高血圧や肥満に伴う肩こり・頭痛・便秘
- 神経症
- 肥満症
などに用いられます。
大柴胡湯を考えるときに特徴的なのが、
「脇腹からみぞおちあたりの苦しさ」
です。
漢方の世界では「胸脇苦満(きょうきょうくまん)」などと表現されることがあります。
例えば、
- 比較的体力がある
- 脇腹~みぞおちに張りや苦しさがある
- 便秘傾向がある
- ストレスやイライラなどが気になる
などが処方を考える材料になります。
中医学的には、「気」の巡りが滞り、そこに熱や便秘などが加わっている状態を考えることがあります。
※主に肝の気
つまり、
コッコアポEX
→ 防風通聖散
→ 腹部の皮下脂肪+便秘など
コッコアポG
→ 大柴胡湯
→ 脇腹~みぞおちの苦しさ+便秘など
同じ肥満症でも、処方を考えるポイントが違うわけです。
大柴胡湯について詳しく知りたい人はこちらの記事も参考にしてください。
コッコアポGの成分・効能効果・用法用量については、クラシエの公式製品情報も確認してください。
コッコアポLは「防已黄耆湯」
コッコアポLに使われているのは、
防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)
です。
ここまで紹介したEX・Gとは、特に「体力」の目安が違います。
コッコアポLでは、
「体力中等度以下で、疲れやすく、汗のかきやすい傾向があるもの」
を目安として、
- 肥満に伴う関節の腫れや痛み
- むくみ
- 多汗症
- 肥満症(筋肉にしまりのない、いわゆる水ぶとり)
などに用いられます。
例えば、
- 疲れやすい
- 汗をかきやすい
- むくみやすい
- 筋肉があまり締まっていない
- いわゆる「水ぶとり」傾向
などがポイントになります。
中医学的には、体を動かす「気」が不足し、水分代謝もうまくいっていない状態を考えることがあります。
防已黄耆湯には黄耆や白朮などが配合され、気を補いながら水分代謝を整える方向性があります。
EX・Gが比較的「体力が充実している人」を目安とするのに対し、Lは「体力中等度以下で疲れやすい人」が目安になる点は大きな違いです。
防已黄耆湯について詳しく知りたい人はこちらの記事も参考にしてください。
コッコアポLの成分・効能効果・用法用量については、クラシエの公式製品情報も確認してください。
コッコアポEX・G・Lの違いを比較


ここまでの違いを整理してみましょう。
| 比較 | EX | G | L |
|---|---|---|---|
| 漢方処方 | 防風通聖散 | 大柴胡湯 | 防已黄耆湯 |
| 体力の目安 | 体力充実 | 体力充実 | 体力中等度以下 |
| 特徴的な目安 | 腹部の皮下脂肪・便秘 | 脇腹~みぞおちの苦しさ・便秘 | 疲れやすい・汗をかきやすい・むくみ |
| 肥満症 | 効能・効果に含まれる | 効能・効果に含まれる | 効能・効果に含まれる |
| 便秘傾向 | 重要な目安 | 重要な目安 | 必須ではない |
「どれが一番痩せるか?」ではなく、「どの処方が今の状態に合っているか?」を見ることが大切です。
漢方でいう「体力がある・ない」は、自分ではなかなか判断しにくいですよね。
私個人としては、中医学の「虚実」の考え方が、理解するヒントになると思っています。
- 実証:体に余分なもの(熱・湿・痰など)がたまり、不調が起きている状態
- 虚証:体に必要なもの(気・血・津液など)が不足し、不調が起きている状態
つまり、「余分なものが多いのか」「必要なものが足りないのか」という視点です。
ただし、虚実が混在する場合もあり、これだけで判断できるものではありません。あくまで漢方を理解するための一つの目安として考えてください。
結局、コッコアポEX・G・Lのどれを選ぶ?
ここが一番気になるところだと思います。
まず、
「EXが一番強い」「Lは弱い」という選び方ではありません。
漢方的には、それぞれの症状や体の状態から考えていきます。
コッコアポEX(防風通聖散)を考える目安
- 比較的体力がある
- お腹まわりの皮下脂肪が気になる
- 便秘がち
- のぼせなど熱っぽい症状がある
「体力充実+腹部の皮下脂肪+便秘」
が大きな目安です。
コッコアポG(大柴胡湯)を考える目安
- 比較的体力がある
- 脇腹~みぞおちが張って苦しい
- 便秘傾向
- ストレスやイライラなどが気になる
「体力充実+脇腹~みぞおちの苦しさ+便秘」
が重要なポイントです。
コッコアポL(防已黄耆湯)を考える目安
- 体力は中等度以下
- 疲れやすい
- 汗をかきやすい
- むくみやすい
- 筋肉にしまりがなく、水ぶとり傾向
「疲れやすい+汗をかきやすい+むくみ」
などが特徴的な目安になります。
「コッコアポを飲めば痩せる」は少し違う
ここはとても大切です。
コッコアポシリーズには「肥満症」という効能・効果があります。
しかし、
「体重を落としたい人なら誰でも飲めば痩せる」という意味ではありません。
そもそも「肥満」と「肥満症」は同じ意味ではありません。
一般的にBMIは肥満度を確認するひとつの目安として使われますが、BMIだけですべてを判断できるわけではありません。
BMIについてはこちらでも解説しています。
また、体重管理では、
- 食事内容を整える
- 適度に体を動かす
- 睡眠を確保する
- 飲酒や間食を見直す
といった生活習慣も重要です。
漢方薬だけに頼るのではなく、生活習慣を整えながら必要に応じて利用することが大切です。
コッコアポを使うときの注意点


コッコアポシリーズは市販薬ですが、医薬品です。
EX・G・Lでは配合されている漢方処方が違うため、使用上の注意も同じではありません。
特にEXの防風通聖散とGの大柴胡湯には大黄(ダイオウ)が含まれています。
大黄には便通を促す作用があるため、
下痢しやすい人や胃腸が弱い人では注意が必要です。
また、他の瀉下薬(下剤)を使用している場合などは、自己判断で併用せず、添付文書を確認して医師・薬剤師・登録販売者へ相談してください。
一方、Lの防已黄耆湯には大黄は含まれていません。
ただし、
「大黄が入っていない=誰でも安全」という意味ではありません。
漢方薬でも副作用が起こる可能性がありますし、他の漢方薬との生薬の重複にも注意が必要です。
- 治療中の人
- 妊娠中または妊娠している可能性がある人
- 他の漢方薬や医薬品を服用している人
- 持病がある人
などは、服用前に医師・薬剤師・登録販売者へ相談しましょう。
また、これらの処方には甘草が含まれており、まれに偽アルドステロン症などの副作用が起こることがあります。むくみ、血圧上昇、脱力感などの異常が現れた場合は服用を中止し、医療機関に相談してください。
服用しても症状が改善しない場合は、漫然と続けず、添付文書に従って医療機関や薬局などへ相談してください。
まとめ|コッコアポEX・G・Lは中身の漢方処方が違う


今回の内容を簡単にまとめると、
【コッコアポEX】
防風通聖散
- 体力充実
- 腹部に皮下脂肪が多い
- 便秘がち
- 肥満症などに用いられる
【コッコアポG】
大柴胡湯
- 体力充実
- 脇腹~みぞおちが苦しい
- 便秘傾向
- 肥満症などに用いられる
【コッコアポL】
防已黄耆湯
- 体力中等度以下
- 疲れやすい
- 汗をかきやすい
- むくみ・水ぶとり傾向
- 肥満症などに用いられる
コッコアポEX・G・Lは「弱い・強い」の違いではなく、中身の漢方処方が違います。
「ダイエットしたいから、とりあえず一番強そうなもの」
ではなく、
体力はどうか?
便秘はあるか?
お腹や脇腹の状態は?
疲れやすさ・汗・むくみは?
などを確認することが大切です。
漢方薬は、そのときの症状や体の状態に合った処方を選ぶことが重要です。
そして、肥満症対策では食事・運動・睡眠などの生活習慣も大切です。
コッコアポEX・G・Lの商品ページ
それぞれの漢方処方や特徴を確認したうえで、購入を検討する際の参考にしてください。
【コッコアポEX】
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【コッコアポG】
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【コッコアポL】
防已黄耆湯を配合した市販薬です。
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※購入前に各商品の効能・効果、用法・用量、使用上の注意を確認してください。どれを選ぶか迷う場合は、薬剤師や登録販売者に相談しましょう。










