四季の養生

乾燥と哀愁の時期  秋の養生法

白くん
白くん
秋ってなんだか悲しい気持ちになってくるよね・・・。
玄先生
玄先生
秋は五行説では「金」五臓では「肺」の季節だよ!
感情は「悲」憂鬱になりやすいんだよ!
白くん
白くん
なるほどそれでか・・・。
なんか体調も・・ゴホッゴホッ
玄先生
玄先生
秋の臓器「肺」は華蓋(偉い人が被る傘 雨風を防ぐ役割)と言われ病気なりやすいんだよ~

今回は秋(乾燥の時期)の養生法とオススメ漢方薬を紹介していくよ。

秋(乾燥の時期)の特徴

秋は容平(ものの形が安定する)の時期また、冬にむけて栄養を蓄える時期です。

食欲の秋といわれる様に食べ物が美味しい時期なので食事からの栄養補給に適した季節です。

ただ夏の疲れがあり寒くなり始める秋は免疫力が下がる時期でもあります。

悪化しやすい症状

  • 乾燥
  • 喘息
  • 胃腸障害
  • 皮膚炎(アトピーなど)
  • 蕁麻疹
  • ヘルペス、帯状疱疹、口内炎

肺は裏は「大腸」夏の疲れによる下痢、便秘に注意しましょう。

また華は「皮毛」(皮膚)で皮膚炎や痒み、アトピー等は悪化しやすい時期です。

『華』とはその臓器が元気だと鮮やかになるものです。

特に「燥邪」が強くなり皮膚が乾燥する時期なので保湿はしっかり行ないましょう。

季節の変わり目で免疫が下がっている人はヘルペス、帯状疱疹、口内炎などが出やすいです。

悲則気消

秋の感情は「悲」(憂)
過度な悲しみは肺の気を消耗すると言われています。

実際の現場では

  • 自汗
  • 風邪をひきやすい
  • 意気消沈
  • 疲れやすい

などの症状が出やすいです。

養生法

黄帝内経・素問には秋の養生について

  • 早寝早起きをする
  • 悔やんだり、我慢せず、心を落ち着かせる
  • 身体を冷やしたり、疲れさせない

意訳するとこの様なことが書いてあります。

五行説で秋の味は「辛」

ちょっぴり辛い物は気の流れが良くなります。
発散させる力もあるので『寒気がある風邪』等にもオススメ!

適量の辛味は秋の対応臓器「肺」を栄養します

「気」に強く作用するので

  • 疲れやすい
  • 元気がない

人は食べ過ぎに注意

また摂り過ぎると「肝」を傷つけ

  • 筋肉をひきつらせる
  • 爪が枯れる

と言われています

玄先生
玄先生
実際の臨床現場だと胃腸が弱い人も食べ過ぎ注意!

白い食材がオススメ

秋の色は「白」
白い食べ物は「肺」を潤し栄養を与えます。

豆腐、大根、レンコン、山芋(山薬)、マッシュルームなど

秋の果物で『梨』は特にオススメ。
【帰経】 肺 胃
【性味】 甘 寒

  • 熱を下げる
  • 去痰
  • 潤肺
  • 津液を補う
  • 咳を止める

まさに秋に起こりやすい症状の予防効果がばっちりです!

皮に甘味や栄養が豊富です。
食べれる人は皮ごと食べるのがオススメ!

玄先生
玄先生
桑杏湯という咳の処方に梨皮が使われます!

気持ちが沈みやすい

秋の感情は「悲」(憂)
気持ちが沈みやすい時期です。
気持ちを落ち着かせたり、滞ったりしないようにしましょう。

秋にオススメは

  • 読書
  • 登山
  • 軽い運動
  • ハイキング

特に秋の陽気はハイキング、登山などで自然のパワーを吸収することが特にオススメ!

玄先生
玄先生
綺麗な空気は「天空の気(清気)」として体の中でエネルギー(気)の元になるよ!

激しい運動は逆に気を減らしてしまいます。

燥邪の特徴

秋に強くなる邪気「燥邪」名前の通り乾燥の邪気です!

侵入ルートは『口』『鼻』

燥邪には

『温燥』
初秋に夏の余気が残っている「燥」と「温熱」が合併してあらわれる

涼燥
晩秋に冬の寒気が近づき「燥」と「寒冷」が合併してあらわれる

があります。

乾燥する、津液を損傷しやすい

口、鼻、唇、皮膚の乾燥。
大腸の津液が損傷すると便秘などを助長します。

肺を傷つける

肺は繊細な嬌臓(きょうぞう)傷つきやすい。

肺は潤を好み燥を悪む!
常に潤うように工夫しましょう。

「肺」には気管支や喉も含まれます。
のどの乾燥、痛み空咳などの症状を引き起こします。

オススメ漢方薬

玄先生
玄先生
ここからは私が個人的にオススメする秋の漢方薬をタイプ別に紹介していくよ!

喉の乾燥感、咳

味麦(麦味)地黄丸

六味(地黄)丸+麦門冬 五味子

肺腎陰虚からくる咳、乾燥の処方。
長引いた咳や慢性的な口渇、乾燥に!

ベースが六味丸なので頻尿や排尿困難にも効果があります。
麦門冬湯で効果がなかった人にもオススメ!
皮膚の乾燥にも有効です。

慢性病の処方なので長期で服用してもOKです。

胃腸に負担がかかるの可能性があり。
胃腸弱の人は注意。

麦門冬湯

肺胃陰虚の代表薬。
痰が切れにくい咳、喉の乾燥感にファーストチョイスされる漢方薬です。

玄先生
玄先生
実際の現場では風邪がこじれて咳だけ残ったときによく使われます。

味麦地黄丸と比べて胃腸の負担が少ないです。
その分潤す力は 味麦地黄丸>麦門冬湯

皮膚の乾燥

当帰飲子

秋口から冬に大活躍する皮膚の漢方薬です。
ベースに四物湯という血虚の基本処方が含まれます。
乾燥からくる痒みには良く効きます!
軽い湿疹等にも有効。

炎症を止める作用は強くないので

  • かいて血が出る
  • 激しい痒み
  • 温めると痒みが増す

場合は漢方薬の方が良いです。

婦宝当帰膠・婦人宝・当帰養血精

どれも構成生薬は同じです。

こちらも「四物湯」が含まれる処方。
特に当帰の含有量が多いので乾燥肌にはとても有効。
他にも生理不順や冷えがある人にはもってこいの処方です。

飲みやすいシロップなので漢方初心者にオススメ!

かゆみ止める生薬は含まないので乾燥重視の処方です。

風邪をひきやすい

玉屏風散・衛益顆粒

黄耆、白朮、防風のシンプルな処方。
処方名の通り体の外側に屏風(びょうぶ)を立てる処方。
屏風とは体の外側でバリアとして働く気『衛気』

バリア(衛気)を強化するので

  • ウイルス
  • 細菌
  • ほこり
  • 花粉
  • 有害物質

の侵入を防いでくれます。

季節の変わり目に体調を崩す人にオススメの漢方薬です。

玄先生
玄先生
花粉症の場合はちょっと前(1月前半)位から服用すると効果ばっちりだよ。

板藍根

清熱解毒薬の生薬です。
単味でも抗ウイルス、抗菌効果が期待できます。
そのため板藍根単独の商品が多数出ています。
お茶やトローチなどもありますので服用しやすい剤形を選びましょう。

玄先生
玄先生
口内炎や喉痛が出やすい人は秋に持っておきたいアイテムです。
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疲れやすい

麦味参顆粒・生脈散

エネルギー(気)、体液(陰)両方を補うことができる夏の代表処方!
秋の疲れにも大活躍します。
乾燥の予防、疲れの予防には1日1包程度でも

夏に近い秋(温燥)にオススメ!
冷えを去る力は弱いので冬が近づいてきたり、冷えが強い人は別の漢方薬にしましょう。

まとめ

秋は冬に向けてエネルギーを蓄える時期です。
『燥邪』が強くなる時期なので乾燥系の疾患は注意。
免疫が低下しやすいので風邪なども注意しましょう。
また気持ちが落ち込みやすくなる時期でもあります。

養生のまとめとしては

  • 早寝早起きをする
  • 軽い運動や読書をする
  • 積極的に新鮮な自然の空気を取り入れる
  • 白い食べ物(特に旬の)を食べる
  • 適量の辛味を食事に取り入れる
  • うがいをこまめにする
  • 皮膚の保湿をする
白くん
白くん
受験生はこれから大事な時期!
免疫力を落とさないようにしたいね!
玄先生
玄先生
養生法も大事だね。
症状が出始めたら漢方薬も併せてみようね❣
ABOUT ME
漢方薬剤師 玄
漢方薬剤師 玄
✅資格:国際中医師 | 薬剤師 | ✅漢方相談歴10年以上✅胃腸重視の診断が特徴。✅健康や中医学の情報を『楽しく面白く』発信中。 お気に入りにするとあなたの生活の質がちょっぴり向上するかも!