でも「生活スタイルによる」ってのが正解かな。
1食とか2食でもいいの?
じゃあシチュエーションでどんな場合が良いか検討してみよう!
みなさん!こんにちは!
漢方薬剤師の玄(@gen_kanpo)です。
最近は1日1食ダイエットなどが流行っていたりします。
1日5,6回食べた方が良いという情報もあります。
混乱しちゃいますよね?
食事の回数って何回が良いのでしょう?
そこで今回は食事の回数について考えてみようかと思います。
- 胃腸の調子が悪い
- ダイエットをしている
- 生活リズムが乱れている
結局、食事の回数は何回がベスト?
生活リズムや運動習慣による!
人によって生活リズム、運動習慣があるので明確に答えはないと思っています。
今回の内容は「この回数が絶対!」という内容ではありません。
また、医師や専門家に食事管理をしてもらってる人は必ず指示に従ってください。
自分にはどの回数があっているかの参考にしてみて下さいね。
食事の回数に対するメリット・デメリット
食事の回数の増減に対するメリット・デメリットを考えてみましょう。
どちらの意見も聞いてみましょう!
【食事回数が多いメリット】
- タンパク質など筋肉を作る栄養をこまめに摂取することができるため筋肥大に役立つ(1回に吸収できるタンパク質の量には限界がある))
- 食事間隔が短いので食欲を抑えることができる
- 急激な血糖値の上昇を抑えることができる
【食事回数が多いデメリット】
- 回数が多く、量も変わらなければトータル摂取カロリーは増加する
- 常に血糖値が一定の値ある
- 時間的制約が多い
【食事回数が少ないメリット】
- 一回に吸収できる量・食べれる量に限度があり結果的に摂取カロリーを抑えることできる
- 胃腸を休ませる時間を確保できる
- 血糖値の上昇回数が低下する
【食事回数少ないデメリット】
- 空腹時間が長くなるため栄養が吸収されやすい(糖質・脂質など)
- メンタル的にドカ食いする傾向
- ドガ食いすれば胃腸の負担は増える
次の章でケース別の回数を見てみましょう。
インスリン抵抗性
インスリンの感受性が低くなること。
インスリンの効きが悪くなり血中の糖が処理されなくなり、血糖値が高い状態が続く→糖尿病
これについては
- 食事回数が多い方良い→急激な血糖値の上昇を抑える
- 食事回数が少ない方が良い→インスリンを出す頻度を抑える
両方の意見もあります。
どちらにしても1日のトータルカロリーがオーバーしてしまうのがNGだと思います。
そもそも1日3食は正しいのか?
江戸時代までは食事は1日2食でした。
1日3食が定着したのは明治以降と言われています。
しかも江戸時代以前の人たちはほとんどが肉体労働。
現代の私たちはデスクワークが中心です。
インターネットの普及が進み始めたのが1990年代半ば頃あたり、このような生活になったのはここ50年くらいかと思います。
肉体労働≒無酸素運動
無酸素運動に必要なエネルギーは糖質です。
肉体労働が少なくなった現代においても1日3食をきっちり食べることに対しては疑問を持つこともあります。
特に糖質の摂取量は考えるべき点かもしれません。
個人的にはゼロにするのはダメだと思っているよ。
でも現代人は『摂取し過ぎ』とも思っています。
お相撲さんは1日2食
食事回数を減らすと「太る」という話をすると大体出てくるのが例が「お相撲さん」
お相撲さんは基本1日2食で摂取カロリーは8000kcalとも言われています。
ハードにトレーニングしているためエネルギーは必要。
そしてもう一つは「体を大きくするため」
成人女性の1日のカロリーって2000kcalくらいよね?
体重が重い方が有利だし…(以下自粛)
お相撲さんの食事量は尋常ではありません。
「食べることもトレーニング」食トレです。
朝からどんぶり飯2杯がノルマとかいってるところもあるね。
一度に大量に食事をすると急激な血糖値の上昇しインスリンがドバドバ出ます。
インスリンは…
- 血糖値を下げる働き
- 脂肪合成を高め、脂肪分解を抑制
- 筋肉に栄養をとりこむ
この②③で筋肉と脂肪が増え体が大きくなるというシステムです。
そしてお相撲さんは、
稽古→食トレ→昼寝
お相撲さんの体が大きくなるのは食事回数も一つの要因ですが、食事量とその後の昼寝も関係していると考えられます。
血糖値を爆上げしておいてから寝ることで脂質とタンパク質をしっかり吸収。
血中にあるエネルギーを使わずしっかりため込むことに繋がります。
だから『お相撲さんは1日2食だから太る』というより量とその後の運動状況なども考慮するべきだと思います。
ちなみに…
お相撲さんは体は大きくBMIは高いです。
ただ、体脂肪となると20台や10台の人もいます。
一般の人よりは高い傾向にありますが極端に高いとは言い切れない数値です。
体の多くは筋肉ということです。
筋肉を維持したい人、体を大きくしたい人にとってトレーニングはとても大事。
ですがその後の栄養補給も非常に大事ということです。
1日1食・プチ断食ってどうなの?
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話題になりましたね。
- 低血糖には気を付ける(無理しない)
- 脾胃を休めるという観点ではOK
- 肉体労働の人にはオススメしにくい
- 筋力は落ちるのは覚悟する
個人的には「脾胃を休ませることができる」というのが一番のメリット。
そのため「たまに」ならOKかと思っています。
継続すると筋力は落ちてしまい基礎代謝は低下。
結果太る可能性もあります。
積極的にトレーニングしていたり、肉体労働の人は向かないと思っています。
その後にドカ食いしたら胃腸を休ませた意味がないので回復食などはとても重要になります。
筋トレしてる人は食事回数が多い?
筋トレをしている人が一番怖い事…
『筋肉が分解すること』
人間の体は空腹になると脂肪より先に筋肉を分解してエネルギーを生み出します。
食事の回数を増やすとエネルギー切れによる筋肉の分解を防ぐことができます。
この時に推奨されるのは筋肉の原料たんぱく質を定期的に摂取する。
こまめに摂取することで筋量を維持することができると考えられています。
タンパク質は一度に摂取できる量が限られていたり、一度に過剰に摂取すると体に負担がかかる可能性がかかるという説もあります。
そのため筋トレ家は食事の間にプロテインを飲んだりします。
トレーニング後は…
- キチンと栄養摂取→筋肉が増える
- オーバーカロリー→筋肉も増えるけど脂肪も増える
- 栄養が足りない→痩せるけど筋肉も減る
ざっとこんなイメージです。
使ったら補う!シンプルな考えだね。
脾胃の負担で考える
食事の回数を考えるときに私は脾胃の状態が大事だと思っています。
でも…
- 食欲がない
- 食べた後もたれる
- 一度に量が食べれない
こんな人たちは食事回数に「幅を持たせても良い」と思っています。
「どうしても夜の食事が遅くなる。」
お仕事の関係でこういう人は少なくありません。
もちろん「なるべく夜遅くに食べないように!」っと理想を伝えることは大事です。
ただ物理的に無理な人はいます。
そんな人が
夜遅く食事→胃の調子が悪い→朝からしっかり食事
これでは脾胃に負担がかかります。
脾胃がずっと働いている状態では消化吸収能力が低下します。
個人的には生活スタイルによって1日2食もアリだと思っています。
逆に、
「量がいっぺんに食べられない」
こんな人は回数を増やして胃腸の負担を減らしてあげるのもアリです。
この場合も胃腸を休める時間は確保してあげると良いです。
脾胃は後天的に生命エネルギーを作る大事な場所。
回数に悩んだら自分の胃腸くんに尋ねてみるのが一番だと思います。
ただ、どの食事回数でも気を付けたいのが
- ドカ食いをしない!!
- 偏食(肥甘厚味)に偏らない
- 1日のトータル量がオーバーしない
これでは脾胃に負担がかかってしまいます。
回数を気にしても上記の内容をおろそかすれば体調が悪くなりますよ。
子供の場合
子供の場合は1日3食以上がオススメ。
逆に無理に回数を制限するのはNGだと思っています。
成長期の子供は「稚陰稚陽(ちいんちよう)」といって体の陰陽が発達段階で消耗しやすい体質です。
成長+活動的=栄養補給は必須
胃腸も未発達なので一回量を多くするよりも回数を増やした方が消化吸収には良いと思っています。
当然!お菓子ではなく「ちゃんとした食事で」ってことですよ。
子供の場合は寝る前に食事をするというシーンは少ないと思います。
それなのに朝から食べたくないという場合は脾胃が弱ってる可能性あります。
子供にとって食欲は非常に大事です。
必要によって漢方薬などを検討してみても良いと思います。
まとめ
上記のことを考えた私の結論は…
結局のところ「生活スタイル、運動状況、身体の調子によってによって変わる。」
というのが結論になります。
答えは自分の体が知っていると思います。
自身の体調にあった食事回数を見つけましょう。
そして大事なことは
「回数よりもトータルの食事量」かもしれませんよ。
回数を気にしても1日トータルで食べ過ぎてしまっては意味がないです。
今回の内容を簡単にまとめると…
- 0回→胃腸の休息に使うというスタンス ずっとやれることじゃない
- 1回→胃腸の負担がなければ 食事の質が大事
- 2回→胃腸を休める時間の確保ができる。ドカ食いしないように
- 3回→理想 無理して食べる事ではない
- 4回→おやつを上手に! ドカ食い予防
- 5回以上→トレーニングしている人 トータル量が多くなるなら× 胃腸の休みが少ない