ある病気に効くと民間療法で有名です。
漢方薬として服用するの?
みなさん、こんにちは
漢方薬剤師の玄(@gen_kanpo)です。
牛蒡子(ごぼうし)って聞いたことありますか?
実はこれゴボウの種。
ある病気にとても効くことで有名なのです。
そこで今回はゴボウの種『牛蒡子(ごぼうし)』について解説していきます。
牛蒡子は何に効くの?
牛蒡子は乳腺炎に有効として有名な生薬です!
経験あるわ!!
民間療法ではこの『牛蒡子(ごぼうし)』を服用すると予防ができると有名です。
ただどんな人でも有効なわけではありません。
牛蒡子とは
牛蒡子は『辛涼解表薬』というジャンルの生薬です。
体を冷やす性質で熱が強い風邪などに有効な生薬になります。
キク科 ゴボウの成熟果実
〈性味〉辛・苦 寒
〈帰経〉肺 胃
熱症状の風邪に
牛蒡子は体を冷やす性質で
- 体表面の熱を散らす
- 痰を去り、咳を止める
- 喉の痛み、腫れ、化膿
この様な熱からくる風邪に有効な生薬になります。
蕁麻疹(じんましん)の治療
すっきり治らない蕁麻疹(じんましん)に使用します。
蕁麻疹は皮膚の下に邪気がくすぶっている為、出現したり治ったりを繰り返します。
この邪気を下から押し出す効果があります。
解毒作用
熱毒による化膿性の症状に良く効きます!
牛蒡子におっぱいの詰まりを取る効果はない?
牛蒡子は中医学の世界では解毒の生薬として有名です。
ですが『おっぱいの出を良くする』という効能は中医学的にはありません。
この効能は『通乳(つうにゅう)作用』と呼ばれいて、中医学では牛蒡子以外の生薬を使うことが多いです。
牛蒡子は乳腺炎に効かないの?
実際に炎症が起きている人には有効です。
牛蒡子には抗炎症、化膿を抑える作用を有しているので熱症状の改善には良く効きます。
乳腺炎の予防効果は?
個人的にはおススメしていません!
理由としては
- 産後に体を冷やす生薬を避けるべき
- 炎症をしていないのに解毒作用の生薬は避けるべき
炎症が起こりやすい人や体がほてるタイプなら良いかもしれません。
ただ寒性が強く胃腸が弱い人は下痢する可能性があるので虚弱体質な人の予防には向かないと考えます!
服用方法(飲み方)
牛蒡子を服用したい人は煎じる方法が一般的です。
- 1日10グラムを計る(軽くすり鉢等で砕くと更に良い)
- 土瓶(ガラス瓶)入れ15から20分程煎じる
- 煎じた液を1日2~3回服用する。
もし予防の場合は炒って使用すると寒性が低下し体の負担が減ります。
炒った牛蒡子を10粒程度そのまま食べるように指導している助産師さんもいるようです。
👇👇詳しい煎じ方はこちら
まとめ
本来、牛蒡子は「消風散」「柴胡清肝湯」「銀翹散」などの喉痛、皮膚炎の処方に含まれる辛涼解表薬です!
ですが民間薬として、乳腺炎、おっぱいのつまりに使用します!
使い方注意点を簡単にまとめると
- 寒性なので冷え体質の人は注意
- つまり予防で服用する場合は炒って使用する
- 皮膚炎、喉の痛みに良く効く
- 通便作用があるので下痢の人は注意
ただ体質によってはバッチリ効くこともあるから、気になったら試してみよう!
ちゃんと漢方の専門店に相談してもらったほうが良いわね!