実は漢方薬でもドーピング検査にNGなものあるんだよ!
葛根湯の発汗作用の要薬『麻黄』
効き目が良く、強い発汗作用で表証の代表生薬です。
ですが、使い方を間違えると重大な副作用の危険もあります。
今回は麻黄の効能効果、副作用について解説していきます!
麻黄
〈性味〉辛・微苦 温
〈帰経〉肺・膀胱
マオウ科シナマオウをはじめとする同属植物の木質化していない地上茎
主な効能効果
発汗解表
汗をかくことで風寒邪を散邪する。
桂枝と合わさると発汗作用が強力になる。代表的な薬対。
『葛根湯』や『麻黄湯』に使われるメインの効能効果です。
宣肺平喘・止咳
外邪による咳・呼吸こんなに使用する。
冷えて咳する場合よく使用する。
杏仁と同時に使用すると止咳の効能が上がる。
漢方の咳止めにはかなりの確率で入ってくる!
服用する場合は必ずチェックしましょう!!
利水消腫
急性の浮腫に。
石膏と組わせると利水の効能があがり、腫れて痛む症状によく効く。
散風透疹
風邪(ふうじゃ)を散らし蕁麻疹(じんましん)などを治す。
そのため『出たり引っ込んだり』します。
麻黄は下から邪気を追っ払うのを手伝ってくれるため蕁麻疹に有効
- 発散力が強いので量に注意する。
- 多汗・肺が弱っての咳には注意する。
- エフェドリンが交感神経を刺激するので動悸・高血圧の人は注意。
- エフェドリンの効果で不眠・興奮など注意。
- 色々な説があるが妊婦には注意すべき。
麻黄の薬対
『薬対』とは組み合わせる生薬で効能が強化されたり、別の効能が出ること
- +桂枝→発汗解表
- +杏仁→止咳平喘
- +乾姜→温肺化飲
(肺を温め無駄な水分を抜く) - +石膏→清熱宣肺
(肺熱を清める) - +白朮→利水消腫
- +附子→温経散寒
などが強化される。
エフェドリン
成分のエフェドリンは気管支拡張剤、低血圧時に使用する交感神経刺激剤として有名。
かつてアメリカでは「痩せ薬」として高用量のエフェドリンがハリウッド女優などに人気が出ました。
しかし重大な副作用(高血圧、脳梗塞、心筋梗塞など)が問題になり今でも複数の国で販売が禁止になっています。
エフェドリンの構造がメタンフェタミン(覚せい剤)に似ていて興奮作用があるためドーピングの対象にもなっています。
つまり葛根湯はドーピング対象の薬なのです。
注意しなきゃね☆
用法用量を守れば強い副作用が出る可能性は低いよ!
ただ敏感な人はいるので体調に合わなかったらすぐに中止しようね。
まとめ
麻黄は辛温解表薬の代表格。
風寒の感冒、咳には必須級の生薬です。
その分作用が強く出たり、体に合わないこともあるので注意が必要!
- 表証(風邪)の代表生薬
- 強い発汗作用。(桂枝と組み合わせると強化)
- 強い鎮咳作用。(杏仁と組み合わせると強化)
- 交感神経を刺激するので不眠、興奮、動悸、高血圧に注意
- ドーピングの対象
- 妊婦には使用しないほうがよい(と考える)
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