(あと雑に使われることが多い)
そもそも生薬学というのは英語で例えると…
(長くなりそう)
みなさん、こんにちは!
漢方薬剤師の玄(@gen_kanpo)です。
「これから中医学、漢方薬の勉強をしたい!」
今回もこんな人たちが持っておくと良い本を紹介します。
今回、推薦する本は辞典(辞書)として便利な2冊。
中医臨床のための中薬学
中医臨床のための方剤学
こちらをご紹介します。
ほとんどの漢方系のお店にあるのではないでしょうか?
中医学を現場で使っていくためには「中薬学」「方剤学」は必須知識です。
この2冊はその助けになってくれます。
持ってない方はぜひ検討してみてくださいね!
- 漢方薬を売っている
- 薬膳などに興味がある
- 漢方薬・中医学を勉強したい
生薬学と方剤学の必要性
私が持っている国際中医師の試験科目は、
- 中医基礎理論
- 中医診断学
- 中薬学
- 方剤学
- 中医臨床学
※だった気がします。(違ったらごめんなさい)
中薬学(生薬学)、方剤学は必須科目です。(そこは間違いない!)
中医学の知識を使って生活の質を向上させたい人にはあまり必要ない知識かもしれません。
ですが『漢方薬を売りたい』こう思っている人にとっては必須科目になってきます。
まずは基礎中医学を「わかる中医学入門」などで学んだあとにステップアップするために必要な知識となっていきます。
いきなり買うと挫折するかも!
この2冊をいきなり買って1ページずつ勉強をしていってもいいと思います。
ですが、たぶん挫折します。
かなり分厚いです。
そして、実際の現場ではあまり使わないものも多く載っています。
※これらも勉強しておくと本当は良い!
まずは症状から代表的な方剤に導いてくれるような本から勉強をしていき、
「詳しく知りたい」
「疑問に思う」
この様な機会に開くと事がある本たちです。
そのため、すでに現場で働いている薬剤師・登録販売者さんたちは「いかに弁証論治するか」や「いかに弁証論治するか 続編」を買って余裕があったら買ってみると良いと思います。
まずはよく使う方剤や基本方剤を学んでおくと次のステップに進みやすいです。
中医臨床のための中薬学
「中薬学」は中医学、漢方薬を学びたい人が避けられない科目です。
※生薬学ともいう
中薬(生薬)は英語で言うと「英単語」です。
英語を勉強したことがある人はわかると思いますが、英単語が分かるれば多少文法が分からなくても大体の内容を理解することができます。
逆に英単語が全然わからなかったら文法が分かっていても内容はチンプンカンプンです。
これは漢方薬の世界でも通ずるところがあり、中薬学が強いと方剤はわからなくても構成生薬を見ればどんな漢方薬か何となく理解することができるようになります。
この知識は漢方薬だけでなくOTC医薬品や民間薬などでも使えるので、登録販売者さんなどは持っておくと便利かもしれません。
生薬が使用法ごとにに分けられている
各論の解表薬から外用薬まで代表する分類に分けられているので探しやすいです。
また、似たような効能の生薬を探すのにも便利です。
- 薬性(五性):その生薬が温めるのか?冷やすのか?寒 涼 平 温 熱
- 五味:生薬の味のこと 酸 苦 甘 辛 鹹(塩辛い)
- 帰経:どの臓腑や経絡で働くのか?
※上記以外に淡 渋などもある
この様な記載もあるのでその生薬の性質を理解しやすいです。
臨床使用の要点がわかりやすい
基本的な性質、使い方に加え「応用方法」や「他の生薬との組み合わせ方」なども書いてあるので実践向きです。
中医臨床のための方剤学
(2024/11/21 09:03:54時点 楽天市場調べ-詳細)
こちらは方剤(漢方薬)が中心に載っている本です
方剤というのは単語からできた短い文のようなものです。
この文法および(短い)文を学ぶと英語と同じで…
- その方剤が何を目的にしているのか?⇒何を伝えたい文なのか?
- 君薬(メインの生薬)はなんなのか?⇒主語、誰の話なのか?
- 構成生薬の役割⇒他の登場人物など
これらを学ぶことができます。
方剤を深く理解すると応用して使えるようにもなります。
そして各論も細かく分かれているので勉強するのに便利です。
例えば解表薬でも
- 辛温解表剤(葛根湯など温める)
- 辛涼解表剤(銀翹散など冷やす)
- 扶正解表剤(参蘇飲など補いながら表証を治療する)
※解表薬⇒表証を解除する⇒一般的に風邪薬
この様に細かく分けられているので似た漢方薬を見つけるにも便利です。
特定の生薬を使いたくない!
でも、この漢方薬を使いたい!
こんな時など便利ですよ。
【例】
麻黄は使いたくない!
でも、葛根湯を使いたい!
⇒桂枝湯、桂枝葛根湯など
もちろんゴリゴリ読み進めていってもOKですが前述のとおり…
「分からない処方がでてきたら調べる」
という使い方でも良い思います。
そして、わからない生薬が出てきたら「中医臨床のための中薬学」を開いて生薬を調べながら勉強するとより良いです。
まとめ
今回は漢方薬・中医学を勉強していきたい人たちにオススメの2冊を紹介しました。
この2冊を中心に勉強してもOK(じつは私はこのタイプ)
辞書(辞典)として使ってもOKです。
持っていると勉強の幅が広がりより漢方薬を理解できるようになります。
基礎中医学を学んだあとはぜひ検討してみましょう。
ボロボロになるまで使うのじゃ!
…私の2冊は結構キレイでした笑
※薬局のはボロボロです。