海にプール~!ルンルン☆
(ぐったり)
夏バテなの~☆
ほら~海行こう!!海!!
みなさん、こんにちは!
漢方薬剤師の玄(@gen_kanpo)です。
年々暑くなっていく夏!
夏バテなどしていませんか?
夏になると漢方薬局には夏バテを含んだ様々な症状で相談する方が増えます。
『なんかだるい』
『食欲がない』
『不眠気味』
この様な症状で来店される方が多く見られます。
これらはしっかりとした生活をおくっておけば防げたり、最小限で抑える事ができることがほとんどです。
そこで今回は東洋医学の夏の特徴と暑さに負けない為の養生はどのようなものがあるか解説していきたいと思います!
- 毎年夏バテする
- 夏になると体調が悪い
- 夏が嫌い
中医学での夏
夏は暦の上では24節季の立夏、小満、芒種、夏至、小暑、大暑までとされています。
古典の黄帝内径には
夏の三か月は蕃秀(ばんしゅう)と言い、万物が栄え、華麗になる季節
とされています。
やっぱり華麗な季節なのね☆
夏は陽気が満る時期
夏は植物なども青々生い茂りをみせる季節です。
陰陽でいうと陽が強まるのが夏。(夏至が極まる日)
そして陽が強まる夏は陰を消耗しやすい季節ともいえます。
陰が消耗すると
- 潤い不足
- 睡眠の質が低下
- 体温調整が乱れる
この様な症状が現れる危険があります。
夏の臓器は『心』
夏は五臓の心の働きが旺盛になります。
ただこの心(しん)は暑さが苦手です。
五臓で夏に負担がかかりやすいのも心(しん)です。
実際に暑い夏は汗で体液が失われ血液濃度が濃くなりすぎるため、血栓ができやすく心筋梗塞のリスクが高まるそうです。
実は夏にも多いから注意しようね!
夏の感情は『喜』
古典・黄帝内経には
怒りを抑えて楽しい気持ちで過ごしましょう
と書いてあります。
適度な喜び、楽しみは「喜則気緩」といって心を落ち着かせストレス解消になります。
忙しい現代人にとっては不足している感情かもしれません。
夏だけではなく一年を通して楽しみや喜びを見つけていきましょう。
ただ、過度な喜びは「気が緩みすぎて」逆に心を乱す恐れがあります。
楽しすぎて失敗した経験ありませんか?
いくら楽しい事や喜ばしい事があっても節度を保つのも大事ですよ!
夏の邪気『暑邪』の特徴
夏は暑さの邪気『暑邪』が力を増す季節です。
この暑邪は『火(熱)邪に近い性質』なのと『湿邪と結びつく』という厄介な邪気でもあります。
暑邪は大きく分けることが出来ます。
どちらも夏場によく起こることです。
【特徴】
- 熱の性質を持つ
- 発散(汗をかかせる)
- エネルギー(気 陰)を消耗する
- 湿邪と結びつく
①熱の性質を持つ
まさに字のごとく『熱』の性質です。
特に最近の夏は暑いですね。
この性質は陽暑に属し
- 熱中症
- 日射病
- 高熱
- 口喝
犯されるとこの様な症状が現れます。
②発散(汗をかかせる)
暑邪は体表面にある汗をコントロールする汗孔を開いてしまいます。
そのため大量の汗をかき脱水症状などを引き起こします。
③エネルギー(気 陰)を消耗する
②の性質の延長ですが。
汗には体を元気にする『気』と体を潤す、癒す『陰』含まれます。
これらは体を整えるのにとても大事な物。
これが汗と一緒に失われると
- のどの渇き
- 皮膚の乾燥
- 倦怠感
この様な症状が出てしまします。
④湿邪と結びつく
個人的に暑邪の一番厄介なところ!
湿邪と結びつきやすい!
これを暑湿といいます。
湿邪はベタベタした性質で一度体に侵入すると中々追っ払うことがしにくい邪気。
そのため暑湿が体内に入ると
- 食欲不振が長引く
- 体が重ダルイ
この様な症状が長引く恐れがあります。
夏の養生
- 適度に汗をかく(涼しいところですごしすぎない)
- 炎天下で生活しすぎない(汗をかきすぎない)
- 夏野菜(トマト、ナス、キュウリなど)を食べる
- 消化の良い食事
- 多少の夜更かしはOK、朝はなるべく早く起きる
- 冷たい飲食物を取り過ぎない
この時期はの養生としては、まず太陽に従い少し夜更かししてもよいが、朝は早く起きると良いとされています。
そして暑さが極まる時期なので暑さ対策は必須です!
また他にも
植物が花を満開させるのと同じように体を開放し体内の陽気を外に発散させることが大事です。
夏に陽気を発散しておかないと体にこもってしまい
- 心に熱がこもると心臓病
- 肺に熱がこもると秋に空咳
このような症状がでやすくなってしまいます。
近年いちばん大事なのが、
『冷たい飲食物を取りすぎない!!』
いくら暑いからと言って冷房のきいた部屋でアイスやジュースなどの体を冷やす飲食物を取りすぎると痰飲(不要なベタベタしたもの)が溜まって体に不具合を起こします。
ちなみに…
古典「黄帝内経」には
「夏は夜は遅く寝て朝は早く起きる」
的なものが書かれています。
これは…
「23時に寝る→25時で寝る」って訳じゃないです!
古人は日没には家の中で過ごし、PC・スマホなどがない生活です。
夜更かしといっても21~22時位までだったと考えられます。
古典の感覚を現代に上手にフィットさせましょうね。
多少は良いですが現代人は夏でも早く寝たほうが良いと思います。
食養生
食養生のキーワードは『夏野菜』『苦味』『赤』
苦味があるものをうまく食べよう
夏と同じ火に属する味は『苦味』
苦味の食材は主に
- 熱を去る
- 余分な水分を抜く
- 解毒
この様な作用があります。
夏野菜は苦味を持つものも多いので暑さに負けそうな時は食事に取り入れてみましょう。
特に暑さで心に負担がかかり、
- 動悸
- 高血圧
- 不眠症
この様な症状がある人は苦味で落ち着かせることがオススメです。
ただ苦味の食材は冷やす力も強いので、冷房負けや下痢の人は食べ過ぎに注意しましょう!
夏は赤い食材が良い
夏の色は『赤』
赤い食材というと
- 赤パプリカ
- トマト
- 唐辛子
- なつめ
- クコの実
- スイカ
- 赤身肉
この中で特に夏にオススメなのがトマトとスイカ!
トマト
【性味】甘 酸 微寒
【帰経】肝 脾 胃
体に入り込んだ熱を去り、解毒する効果があります。
また、体を潤す野菜の為、夏場に失った気と津液を補うことが出来ます。
そして胃の動きを改善するので夏バテにもってこいの野菜です。
栄養学的にもトマトに含まれるリコピンは強い抗酸化作用を有しており
夏場の強い紫外線に対しても有効と注目されてます。
スイカ(西瓜)
【性味】甘 寒
【帰経】心 胃 膀胱
天然の『白虎湯』と呼ばれているくらい効能が高い食べ物。
【白虎湯】
体のほてりを去る代表的な漢方薬です。
まとめ
暑邪が強くなり暑く、消耗しやすい夏!
養生を上手く生活とり入れて乗り切りましょう。
夏について簡単にまとめると
- 夏は万物が栄える季節
- 陽が極まり陰を失いやすい
- 適度に汗をかく(発散)のも大事
- 暑邪が強くなる
- 赤い食べ物を食べる
- 苦味をうまく取り入れる
冷房きいた部屋で冷たい物取りすぎじゃない?
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