漢方薬

漢方薬はどれくらいの期間飲めば効果がでるの?

朱ちゃん
朱ちゃん
漢方薬って長く飲まないと効かないんだよね~?
玄先生
玄先生
症状によるけど・・・。
どんな症状なの?
朱ちゃん
朱ちゃん
食べ過ぎちゃうと肌が荒れちゃうの☆
玄先生
玄先生
そういう急性症状なら比較的早く効くよ!

漢方薬はどれくらいの時間で効果が出てくるか?

Twitter上や実店舗でも本当に良く効かれる質問です。
漠然と『漢方薬は長く飲まないと効果がない!』と思っている人もとても多いです。

でも!葛根湯が1カ月飲まないと効かないと言われたら買いますか?

買わないですよね?

そこで今回は『漢方薬はどれくらいの期間飲めば効果がでるの?』というテーマでお話していきます。

病を患っている期間の長さに比例

結論から言うと漢方が効果が出るまでの時間は病気の深さに比例します。

  • 超急性期は1日分で何らかの作用が出てくる
  • 急性病は7日分で何らかの作用が出てくる
  • 慢性病は早ければ1週間遅くとも1カ月で何らかの作用が出てくる
  • 実証タイプは早く効果が出やすい
  • 虚証タイプは効果が出にくい
玄先生
玄先生
あくまできちんと自分の証にあった漢方薬を飲んだ場合の目安だと思ってね。

超急性病(風邪・咳・頭痛など)

超急性病の場合は効果がとても早く出ます。
病邪が浅い部分にあるため追い出すのに時間がかかりません。

例えば冷え(寒邪)が原因の風邪などに葛根湯の様な温める漢方薬の服用させると数分でポカポカ感じ汗をかくこともあります。

基本的には1日分の漢方薬をきちんと服用すれば何かの症状が改善してくるはずです。

ただ風邪といっても何度も繰り返す風邪などのは体が弱って起こる慢性病です。
体質改善には時間がかかると思ったほうが良いでしょう。

朱ちゃん
朱ちゃん
そうなんだ~☆
そんなに早く効くんだね☆
玄先生
玄先生
超急性期でピッタリ処方が当てはまると1回で治っちゃうことだってあるよ!

急性病でも咳の場合は少し時間がかかることがあります。
ただ同じ漢方薬を7日飲んで何にも変わらないようならば処方内容を変えたほうが良いでしょう。

急性病(食べすぎによる胃の疲れ、浅いニキビなど)

超急性病よりは時間がかかりますが効果は早く出ます。

大体は1週間で何らかの効果が出てくる事が多いです。

普段は元気なんだけど

  • ちょっと疲れた
  • ちょっとストレスが
  • ちょっと食べ過ぎた

このような事が原因で起こる症状がこれに該当します!

玄先生
玄先生
基本的には体力が失われていないので治りが早いです!

慢性病(病歴が長い)

慢性疾患の場合は時間がかかることが多いです。
病邪が体の深い部分まで入り込んでしまったため時間がかかるのです。

具体的には慢性病の治療にはどれくらいかかるのか?

上記で書いたとおり基本はその病にかかっていた時間と治療にかかる日数は比例していくと言われています。

もちろん10年来の病気の治療に10年かかるというわけではありませんが。

半年前からの病と10年前からの病では後者の方が時間がかかります。
それでも早い人だと1週間。
2~4週で何らかの変化が出ることが一般的です。

そして体質改善には大体半年を見ておくと良いと考えます。

朱ちゃん
朱ちゃん
今飲んでる漢方薬が効いてるか?効いてないか?の判断は大体一ヶ月くらいなんだね☆
玄先生
玄先生
たまに慢性病でも1週間くらいでコロッと治る事があります。
これが漢方薬の凄いところ!

私は師匠に1週間で何らかの効果を出せ!
口を酸っぱく言われていました。
そのため『人気のある先生』『腕のある先生』は慢性病でも1週間で何らかの変化を出してくれることが多いです。
※もちろん絶対ではないですよ!

虚実で効果がでるまでの違う

病には大きく分けて『虚』『実』に分けられます。

  • 虚証は体に必要なエネルギーが不足しているタイプ
  • 実証は体に不要な物(邪気や病理産物)入り込んだタイプ

この差も漢方薬の効果が出るまでの時間が違ってきます。

日本漢方と中医学でこの虚実の考え方は違います。

よく漢方薬の効能効果で見る

『体力が充実していて』
『体力が虚弱で』

というのは『日本漢方』の虚弱の考え方です。

玄先生
玄先生
ちょっと違うので間違えないようにしようね。

実証の場合

中医学の実証は
体に不要な物が入り込んだ状態

『体に不要な物』を取り除くことが出来れば体調はあっという間に好転します。

例えば葛根湯

葛根湯は『風寒実証』の漢方薬です。
※体は弱っていない状態に風寒の邪気が入っている状態

葛根湯は比較的に作用の強い漢方薬です。
その為、早い人だと1回分で風寒の邪気を追っ払うことが出来ます。

体自体は弱っていないので邪気さえいなければその後すぐに元気になります。

虚証の場合

中医学の虚証は
『体に必要なエネルギーの不足』

  • 気・血・水(津液
  • 臓腑のエネルギー

が足りない状況です。

実証と違うのは
体は弱っている』という点

虚証の原因は一般的に

  • 生まれつき
  • 疲労
  • 飲食物の不摂生
  • ストレス

※2~3は長期の場合

上記の様な原因を積み重ねて起こる症状が多いです。
体にエネルギーを入れるのは時間がかかるので治療効果が出るまでにも長めになります。

朱ちゃん
朱ちゃん
このイメージでみんな『漢方薬は長く飲む』って思ってるのね。

まとめ

漢方の効果が出るまでの時間は症状、体質によって様々です。
『漢方薬は長く飲まないと効かない』というのは虚証の場合です。
間違えないようにしましょうね。

簡単にまとめると

  • 超急性期は1日分で何らかの作用が出てくる
  • 急性病は7日分で何らかの作用が出てくる
  • 慢性病は早ければ1週間遅くとも1カ月で何らかの作用が出てくる
  • 実証タイプは早く効果が出やすい
  • 虚証タイプは効果が出にくい
朱ちゃん
朱ちゃん
そっか~☆
すぐに効く漢方薬もあるんだね~。
玄先生
玄先生
そうそう。
昨日今日の症状が一か月もかかったら嫌でしょ。
朱ちゃん
朱ちゃん
確かに☆
じゃあ~昨日も食べ過ぎちゃったんだけど、治す漢方薬ある?
玄先生
玄先生
それは意志の弱さという慢性病です☆
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漢方薬剤師 玄
✅資格:国際中医師 | 薬剤師 |健康運動実践指導者 ✅漢方相談歴10年以上✅胃腸を中心とした漢方相談が特徴。✅健康や中医学の情報を『楽しく面白く』発信中。 お気に入りにするとあなたの生活の質がちょっぴり向上するかも!