梅雨のだるさは「湿邪」かも?養生訓に学ぶ梅雨時期の養生法

みなさん、こんにちは!
漢方薬剤師の玄(@gen_kanpo)です。
梅雨になると、
- なんとなく体が重い
- 朝からだるい
- 胃腸の調子が悪い
- むくみやすい
- 頭が重い
こんな不調が増えてきます。
実はこれ、東洋医学でいう「湿邪(しつじゃ)」の影響かもしれません。
今回は、この「湿邪(しつじゃ)」について、江戸時代の健康書『養生訓』の考え方も参考にしながら、梅雨時期の過ごし方や養生法をわかりやすく解説していきます。
養生訓が警告する「湿邪」

江戸時代の儒学者・医家である貝原益軒は、著書「養生訓」の中で、
「風・寒・暑は激しく早いが、湿は遅く深い」
という趣旨のことを書いています。
寒邪(かんじゃ)や暑さは自覚しやすいため警戒されます。
しかし湿気は、「なんとなく不調」として現れるため軽視されやすい。
でも、湿気は気温ほど敏感に反応されることは少ないです。
そして気づいた頃には、体の深い部分に入り込み、長引く不調の原因になる。
養生訓で「湿は遅く深い」と表現されたのも、まさにこうした特徴を指しているのでしょう。
湿(邪)の性質は「重」と「濁」


東洋医学では、湿邪には特徴的な性質があると考えます。
■ 重(じゅう)
湿は「重い」邪気。
そのため、
- 体が重だるい
- 頭が重い
- 動きたくない
- 下半身が重い
など、「重さ」を感じる症状を起こしやすくなります。
■ 濁(だく)
湿は「濁る」邪気でもあります。
そのため、
- ベタベタした汗
- ネバつく痰
- ベタつく舌苔
- スッキリしない便
- ジメっとした皮膚トラブル
など、「濁≒汚れた水」のような状態を作りやすくなります。
外の湿気が「内湿」を作る


梅雨は外気の湿度が高くなります。
すると体は外の湿気の影響を受け、胃腸(≒脾胃)の働きが低下しやすくなります。
東洋医学では、脾胃は水分代謝を担う重要な臓。
ここが弱ると、水をうまくさばけなくなり、体内にベタベタした湿が停滞します。
これを「内湿(ないしつ)」と呼びます。
つまり、
外の湿気
↓
胃腸が弱る
↓
体の中にも湿がたまる
「疲れ」と「湿邪」は似ている


週末や天候不良の日に、
「なんだか体が重だるい…」
そんな感覚になることありませんか?
この時期に多い「重だるさ」。
実は単なる疲労と湿邪は、かなり似ています。
東洋医学では、
- 湿(内湿・外湿)が原因の重だるさ
- 気血不足による疲労感
は非常に感覚が似ていると考えます。
そのため、
「疲れているから休もう」
「栄養をつけよう」
と考えがち。
もちろん必要な場合もありますが、「湿タイプでは逆効果」になることがあります。
ひとつの目安として、
- 動いて楽になる → 湿タイプ
- 動いてツラい → 気血不足タイプ
こんな傾向があります。
湿邪による重だるさは、気血の流れが滞っている状態。
そのため、軽く動いたり汗をかくことで巡りが良くなり、少し楽になることがあります。
逆に、気血不足タイプは「エネルギー不足」の状態。
動くことでさらに消耗し、疲労感が強くなる傾向があります。
ただし、これは必ずではありません。
東洋医学では「虚に乗じて実」という考え方もあり、
「気血不足の人に湿邪が入り込む」
=虚と実が同時に存在する
ケースも少なくありません。
そのため、
- 休んでもスッキリしない
- 食べても回復しない
- 動くと少し楽
こんな時は「湿」の影響も考えたいところです。
ちなみに、どちらのタイプでも暴飲暴食はNG。
胃腸に負担がかかると、
- 湿がたまる(胃腸は水分代謝の入り口)
- 気血が作られない(エネルギー不足)
という悪循環が起こります。
梅雨時期は特に、胃腸をいたわる食事を意識したいですね。
休むだけでは改善しないことも


湿邪による重だるさは、体の中で「湿」が停滞している状態です。
そのため、
- 軽いウォーキング
- ストレッチ
- 入浴
- じんわり汗をかく運動
などで巡りを良くすると、症状が軽くなることがあります。
逆に、
- ゴロゴロし続ける
- 食べすぎる
- 冷たい物を摂りすぎる
と、さらに湿が停滞しやすくなります。
もちろん無理は禁物ですが、「重だるい=とにかく休む」ではないケースもあるのが梅雨時期の特徴です。
「軽く動いたほうが楽になる」場合は、湿邪の影響も疑ってみましょう。
梅雨養生のポイント


■ 除湿を意識
湿邪対策は「体の外」も重要。
- エアコンの除湿
- 換気
- 布団の湿気対策
など、生活環境の湿気を減らすことも大切です。
■ 冷たい物を控えめに
冷たい飲食は胃腸を弱らせ、湿から起こる症状を悪化させやすくなります。
特に、
- アイス
- 冷たいお酒
- ジュース
- 冷たい麺類
の摂りすぎには注意。
■ 軽く汗をかく
湿邪は体の流れを「停滞」させる邪気。
梅雨のように湿度が高い時期は適度な運動で気と水分を動かすことが大切。
※激しくなくてOK
- ウォーキング
- 軽い筋トレ
- ストレッチ
- 入浴
などでじんわり汗をかく習慣を作りましょう。
体を動かすと自然と気や水分の流れが改善します。
まとめ


梅雨は「湿邪」が強くなる季節。
湿邪は、
- 重だるさ
- 頭重
- 胃腸不調
- むくみ
- ベタつき
など、さまざまな不調を引き起こします。
しかも養生訓では、
「遅くて深い邪気」
と表現されるほど、気づきにくく長引きやすい存在。
湿邪は気づきにくいからこそ、
- 胃腸を守る
- 冷やしすぎない
- 軽く動く
- 湿気をためない
早めの養生に養生を意識することが大切です。
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