四季の養生

冷えと乾燥の季節~冬の養生法~

玄先生
玄先生
わ~い♪寒くなってきた〜⤴
朱ちゃん
朱ちゃん
玄先生元気だね。
私は寒いの嫌い⤵
玄先生
玄先生
暑いより好き〜♪
ひゃっほ~♪♪
朱ちゃん
朱ちゃん
うううう。
暑い方が好き⤵

好きな季節は人それぞれですが、様々な病が流行る季節「冬」
体調を崩す人が多い季節です。
今回はそんな冬の養生法について解説していきます。

冬(寒い時期)の特徴

冬は「閉蔵(へいぞう)」と呼ばれる季節。
身体から陽気(エネルギー)が逃がさないように戸を閉ざして守る時期です。
また寒さで体温が下がらいように注意しなくてはならない時期です。

現代の医療では
体温が1度下がると免疫力は約3割下がるといわれています。
冷えが「万病の元」といわれている由縁の一つです。

悪化しやすい症状

  • 冷え性
  • 生理が遅れる
  • 生理痛
  • 頻尿
  • 夜間尿
  • 関節痛(腰痛、膝痛み)

冬の臓器は「腎」
「腎」の裏は「膀胱」、冷えることで頻尿、夜間尿が悪化しやすい時期です。

また「寒邪」が強くなる時期なので「冷え」からくる症状は悪化します。

恐則気下

冬の感情「恐」は過剰になると「気」に悪影響を及ぼします。
冬の臓器「腎」は「精」という体の根幹を主る物質を貯える「蔵精作用」があります。
過度な恐怖は腎のエネルギー(気)を下げてしまい「精」が漏れ出してしまう。

具体的な症状としては
失禁・早漏・脱毛・歯が抜ける、流産など

驚則気乱

冬の感情のもう一つは「驚」

「驚いて気が動転する」というように。
過度な驚きは腎と心が乱します。

腎が乱れると記憶力減退、集中力低下
心が乱れると動悸、不眠、パニック
という症状がおこりやすいです。

  • 「驚」は予測できないことが突然発生した時の感情
  • 「恐」は予測している物事に対しての感情

養生法

中医学の基礎となっている古典「黄帝内経・素問」には冬の養生について

  • 夜は早く寝て、朝はおそくおきる
  • 日が昇ってからおきる
  • 意思を隠す。気持をそっとしておく
  • 過労して汗をかき陽気を逃さないように
  • 体を冷やさない

意訳するとこんなことが書いてあります。

朱ちゃん
朱ちゃん
仕事や学校がある時は無理だよ~☆
玄先生
玄先生
休日などはお寝坊してもOK位に考えておこう!

五行説で冬の味は「鹹」


鹹(かん)は塩辛いという意味です。
適度な塩辛い味は「腎」に力をつけます。

しかし、過食は「血」がキズつくといわれています。
「血」がネバつき顔色が悪くなると言われています。

玄先生
玄先生
現代的な考えだと
「塩分の取り過ぎで血圧が高くなる」
に近いのかも知れません。

黒い食材がオススメ

冬の色は「黒」
黒い食べ物は「腎」に栄養を与えます。

黒キクラゲ、シイタケ、昆布など

冬の食べ物で特にオススメが

【黒ゴマ】

【帰経】 脾 肺 肝 腎
【性味】 甘 平

  • 肝腎のエネルギーを補う
  • 脱毛、白髪の治療に
  • 腸を潤す

腎のエネルギーを補い体を潤すため冬にもってこいです!

冬の邪気「寒邪」の特徴

体を冷す

全身、局所を冷やす。
また体を温める「陽気」も傷つける。
ダブルで冷えに繋がりますなります。

また鼻水、下痢、痰、尿のなどの排泄物を薄く透明にする性質もあります。

臨床上の症状としては

  • 全身の冷え
  • 頻尿
  • 尿の色が薄い
  • 下痢
  • 鼻水、白く薄い痰

凝滞性、収斂性

水が氷なるように固める性質があります。
寒邪が体内に侵入すると気血を滞らせる。

不通則痛の原則により
滞る=痛む

腹痛、生理痛、頭痛など痛みが強い場合が多い。
また、こわばり、ひきつり


寒邪は風邪(ふうじゃ)と共に「風寒」として体に侵入してくる。
このとき「風寒」が侵入してくるツボが「風門(ふうもん)」
カゼのひきはじめにゾクゾクするのがこの辺り。

オススメ漢方薬

各種の養生方でも改善しない場合は漢方薬を飲もう!

玄先生
玄先生
ここからは個人的にオススメな冬の漢方薬を症状別に紹介していくよ!

冷え

当帰四逆加呉茱萸生姜湯

「血虚受寒」といって元来「血虚」の人が「寒邪」に犯された時の処方。
体を温める生薬と補血の生薬で構成されています。

四逆とは「四肢の逆冷」の意味。
四肢の末端の冷えに特に有効。
また婦人病にも有効で冷えて生理痛が重い人にはオススメです。

玄先生
玄先生
手足のしもやけにも効能効果がありますよ。

八味(地黄)丸

六味丸+附子(トリカブト)桂皮(シナモン)
腎陽虚の代表処方。
附子、桂皮は体を強烈に温める生薬です。
また六味丸には利水薬を含み浮腫みにも有効。

冷えて頻尿、夜間尿に特に有効です。

玄先生
玄先生
腎の漢方薬は効果が出にくいです。
長期飲むのがオススメだよ。

胃腸障害

真武湯(玄武湯)

冷えを取り除く「散寒薬」と水分代謝を促す「利水薬」の処方構成。
冷えが原因の下痢に良く効きます。
また附子は腎陽を補う効果もあるので
明け方起こる虚弱者の下痢にも有効。

玄先生
玄先生
カゼや浮腫みにも使え応用範囲が広いです。
冬場に持っておくととても便利。
流石「玄武」湯✨

人参湯(理中丸)

名前は人参湯ですが君薬(メインの生薬)は散寒の「乾姜」
とてもピリッとした丸剤です。
胃腸を温める効果がとても高く冷えからくる下痢、胃痛に有効。
人参も入っているので虚証の人に向き。

玄先生
玄先生
冷たい飲食物で下痢、胃痛の人におすすめ。

腰痛

牛車腎気丸

八味(地黄)丸+牛膝+車前子

腎虚(老化)+冷え からくる症状を改善する漢方薬です。
八味地黄丸も腰痛に効果がありますが活血利水の牛膝と利水の車前子を追加したことでさらに腰痛、下肢の痛みに効果的。
もちろんベースが八味地黄丸なので頻尿、夜間尿にもOK
浮腫みが強いタイプはこちらの方がおすすめです。

玄先生
玄先生
腎虚の薬なので高齢者にオススメ。
もちろん若い人がダメというわけではありませんよ。

桂枝加苓朮附湯

冷えからくる関節痛、神経痛の漢方薬。
牛車腎気丸よりも実証向きの処方。
慢性化してない時はこちらの方が効果が早いです。

玄先生
玄先生
温める作用がとても強いので
関節が赤く腫れあがるなどの熱症状には使用しないように。

皮膚疾患

当帰飲子

秋にもお勧めしましたが冬にも大活躍する皮膚の漢方薬です。
ベースは四物湯という血虚の基本処方。
乾燥からが原因の痒みには良く効きます!
落屑(皮膚がぽろぽろ落ちる)などにとても有効です。

温性の生薬が多いので

  • かいて血が出る
  • 激しい痒み
  • 温めると痒みが増す

場合は漢方薬の方が良いです。

まとめ

冬は春になって行動をおこすまでの準備期間。
じっとしている季節といわれています。

また「寒邪」が強くなるためカゼや冷え、頻尿、夜間尿などは悪化しやすいです。
「燥邪」も混在するので継続で乾燥対策はしましょう。

冬の養生をまとめると

  • 早寝遅起きをする(できる範囲で)
  • 無理に運動などをしない(特に屋外で)
  • 黒い食べ物を食べる
  • 適量の塩辛い食事を取り入れる
  • 体を冷やさない(最重要)
朱ちゃん
朱ちゃん
いくら寒いのが好きだからって薄着でウロウロしてたらカゼひくよ☆
玄先生
玄先生
大丈夫~大丈夫~♪
・・・へっくしょい
朱ちゃん
朱ちゃん
いわんこっちゃない・・
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漢方薬剤師 玄
漢方薬剤師 玄
✅資格:国際中医師 | 薬剤師 | ✅漢方相談歴10年以上✅胃腸重視の診断が特徴。✅健康や中医学の情報を『楽しく面白く』発信中。 お気に入りにするとあなたの生活の質がちょっぴり向上するかも!